10年目に入りました。

こんにちは。新留です。

2012年にRAKUTO箕面校を開校したのですが、

先日、10年目に入ったお祝いをしてもらいました。

素敵な空間でおいしいお肉を食べたのもいい思い出ですが、

その際に言われた、

「お疲れさま」

という言葉がすごくうれしかったです。

日頃、保護者さまに、

「できたことではなく、やったことを認めて、ほめてあげてあげてくださいね」

とお伝えしているのですが、その大事さを、身をもって実感した日でした。


よく先生たちにも気をつけるよう伝えていることですが、

「できたこと」をほめることって多いです。

もちろん、成果を認めてあげることは大事だし、

そのために、オリンピックにはメダルがあるし、

大会には賞金があったり、いろんな賞状があったりします。

でも、できたことをほめてばかりいると、

それは子どもにとって、

「私はできることを評価する人間だ(=できないことは評価しない)」

「できることがすばらしい(=できないことはダメなことだ)

というメッセージになります。

そうすると、

子どもは何かをしたいとか、できるようになりたいではなく、

認めてもらうため、ほめてもらうためにがんばるようになります。

自分のなかから出てくるものではなく、

外からのものを求めて行動するようになってしまいます。

そうすると、何かをもらえないとやらないようになったり、できることしかやらないようになってしまうのですね。

そして、できないことはすぐあきらめたり、最初からいろんな理屈をつけてやらない子になっていってしまいます。

勉強をする上でも、スポーツをする上でも、芸術的な才能を磨いていく上でも、

今より成長していくには、

できないことをできるようにしていくこと、できるようになるまで続けることが大事ですが、

その際に、

「難しい」「できない」「やらない」

というだけでなく、

自分ができないのを見られたくない、悟られたくないので、

「興味ない」「面白くない」

というようになってしまいます。


家事をしていて、

「今日は掃除きれいにできてるね」

「今日の料理はおいしいね」

と言われるときっとイラッとくると思うのですが(笑)

「いつも掃除ありがとう」

「忙しいのに料理つくってくれてありがとうね」

と言われると、きっと、ちょっとうれしい気持ちや、あったかい気持ちになると思います。

同じように、

できたことではなく、やったことを認めて、ほめてあげる。


そして、さらにいうと、

パフォーマンスを発揮するには、

ポジティブな言葉とネガティブな言葉の比率は、

最低でも「3:1」(ここ、テストに出ます)ということもわかっているので、

どんな割合だろう? ということも意識し、

ネガティブな空気ではなく、ポジティブな空気のなかで、

不安ではなく、安心のなかで、

心配ではなく、信頼のなかで、

のびのびと学んでいってもらえたらと思います。

大変なこともいっぱいあったし、至らない点もたくさんだったけれど、

僕らも、初心を忘れず、

これからも、少しずつ、

子どもたちとそのご家族を想い、必要なものを備え、いい教育を届けていきたいなと思いました。

10年目もよろしくお願いいたします。

リマインダーに追いかけられて…梅雨

先日のこと。

好きな経営者の方が「月に一度、氏神さまや縁のあった神社に感謝を伝えにいく」というのを聞きました。

家族の健康に感謝をするためということでしたが、毎月欠かさず続けていることにすごいなと思いました。

神社って木が多かったり、整然とした雰囲気があり、何だかいいですよね。

神社を参拝するのは好きで、

お気に入りの京都の下鴨神社には初詣や京都に行く機会があったら、そのつど足を伸ばしたり、

東京に行ったときは明治神宮に行ったりと、有名な神社などには参拝したりしていたのですが、

「そういえば、2014年にいまの場所に教室を移したけれど、一度も地元の神社に参拝したことがないな……」

ということに気づきました。

そして、

なんだかそれって、好きなひとや権力のあるひとには積極的に関わったり媚びていくのに、

いちばん近くにいる家族や社員さんには感謝を伝えないみたいな感じだな……イヤなひとすぎる……と思いました(笑)

ということで、

ちょうど話を聞いたその日が月曜日でお休みだったということもあり、教室のある場所の氏神さまを調べ行くことに。

どうやら、「八幡太神社」というところのよう。

しかも、RAKUTOに通ってくれている子も多い小学校の側でした。

そして、もうひとつ、「阿比太神社」というのもわりと近くにあり、保護者さまからもちらほら名前を聞くことがあったので、せっかくだからと、両方参拝してみることに。

行ってみると、小さいけれど、きれいで、とても気持ちのいい場所。

この夏で10年目を迎える遅すぎるタイミングではありますが、無事にご挨拶することができました。

はじめましてですみません、、、という気持ちもありつつ、、、

そして、忘れないように、スマホの「リマインダー」というアプリに毎月やることとして登録しました。

これで大丈夫…なはず。

さて、

このところ、子どもたちの時間割の作成の相談を受けることが増えてきています。

「中学受験をする」

という場合、巷にあふれる、早くやらないと間に合いませんよと煽るような、焦らせるような情報に振り回される必要はありませんが、

目標に向けて「努力することが当たり前」にはしていきたいところです。

その際に大切なことは「意志の力」に頼らないこと。

「今年こそダイエットする」

という決意は残念ながらほとんど不発に終わるように、

「意志」や「やる気」というのは信用しないようがいいです。

それは、脳というのは、

「意志の力がいる」=「めんどくさい」→「やらない」「後回しにしよう」

となるから。

ダイエットを成功させたかったら、パーソナルトレーナーを雇い、毎週水曜日の11時から30分上半身、金曜日の11時から30分下半身など、

「やることが決まっていて」

「いっしょにするひとがいて」

「先に3ヶ月分前払いしてやらなかったらもったいない気がする」

など、

「コミットメント」や「周囲の目」があったりすると成功確率が上がるように、

小学校の「時間割」のように、流れ、ルーティンを決めておくといいですね。

その際、「処理能力」を考慮することもポイントです。

処理能力はぐっすり寝て、たくさん栄養を取ったら充電されますが、起きているとスマートフォンの充電のようにどんどんなくなっていきます。

大事なことは充電されている朝にしたり、

帰ってきたらまず栄養(たんぱく質、ビタミンC、Bなど)を補充したり、

少し目を閉じて見たり、お笑い動画を見てリラックスしたり……

しっかり充電をしてから、やるべきことをやっていってもらえたらと思います。

子どもたちが自分の目標に向けて、

意志力に頼らず、やるべきことをやれるよう、行動力がアップしていくよう練習しているのを見守る日々です。

自分のリマインダーを見たら今日やること「30」など見えて心が折れそうになりましたが。。。

力について勉強中!

ROLAND様かく語りき

こんにちは。

新留です。

ゴールデンウィーク初日。

Twitterを覗いていたら見逃せないニュースが。

プロテインなどを販売するVALXとROLANDさんがコラボし、新しいプロテインを発売するというのです。

サイトを見てみると、好みなシンプルなデザイン、味も「あまおう風味」「カシス&オレンジ風味」とおいしそうではありませんか……値段もめちゃくちゃ安い。

3分後には購入しておりました。ええ。

しかも、3kg(あまおう2kg +カシス&オレンジ1kg)も……

いったい、いつ飲み終わるのでしょうか。

ひょっとしたら、夏頃にはテリーマンのようになっているかもしれません。

ROLANDさんと言えば、

著書『俺か、俺以外か。』のなかで、

「世の中には二種類の男しかいない。俺か、俺以外か」

「この部屋が汚いの? それとも俺が綺麗すぎるから汚く見えるだけ?」

「寝てません。まぶたの裏見てただけです」

などの名言を

Twitterでも

「生きてることが社会奉仕。」

「俺が行けば麻布一番。」

「ローランドは名前じゃない、概念だ。」

などのすばらしい言葉の数々を発していて、いつも素敵だなと見ています。

(YouTubeの『THE ROLAND SHOW』もおもしろいのでぜひ)

そして、出演しているのを見ていると、ROLANDさんといるとき、まわりのひとがすごく笑顔なんですよね。

「ローランドという存在でみんなを幸せにすること」

が使命だと著書にもありましたが、それを有言実行されているのもカッコいいところだなと思います。

さて、

ROLANDさんといると、まわりのひとが幸せそうなのですが、いつも楽しそうにしているひともいるし、いつも楽しくなさそうなひとや、いつも不幸そうなひともいます。

物事を良い方にとらえるひともいれば、悪い方にとらえるひともいます。

どうやってそれが決まるのかなと、昔から不思議だったのですが、どうやら残念ながら、およそ半分くらいは遺伝子的に決まっているようです。

生まれつき幸せになりやすいひとと、なりにくいひとがいるようなのですね。

ば、博打……?

という感じがしますが、残念ながら、そのよう。

逆に、人間関係や金銭状態、健康かどうかなど、どんな環境にいるかが大事な気がしますし、

それらをよくするために日々がんばっているひとも多いと思うのですが、それらが与える影響は「10%」ほどしか関係ないのだそう。

衝撃的な数字ですよね。

ご機嫌でいるのが良い、楽しんだ方が良い、というのは頭ではわかっていても、なかなかうまくいかないとき、遺伝的なものの可能性があるんですね。

かくいう僕自身も、昔、全然うまくいかなくて悩んでいたとき、「楽しもう!」といわれても、なかなかそうは思えませんでした。

(なんだか最近はご機嫌なことが多いですが)

以前、面談でそんなお話を保護者さまにしたところ、

「い、遺伝で決まっちゃうんですか……」

とショックを受けていた保護者さまもいらっしゃいましたが(笑)大丈夫です。

残りの40%は「行動」によって決まるのだそう。

「自分から」「積極的に」いろんなことをやっていくことで、「40%」が効いていくのだそうです。

「40%だけか.…..」と感じられるかもしれませんが、「40%」ってけっこう大きいですよね。

「40%引き」って見ると「安い!」「買う!」となること多いんじゃないかなと思います。

(僕は服や靴なら買っちゃいます)

また、「動く」だけで、幸福度が上がるのもわかっています。

筋トレが流行っていたり、筋トレをやっているひとはポジティブだっていうのもそういうのが関係あったりするんですね。

うちの先生のなかにも筋トレやってポジティブになったって先生がいますが、たしかに見ていてその影響は大きいなと感じます。

「幸せなひと」の方が、

・37%パフォーマンスが高く
・300%(!!)クリエイティブで
・寿命が長く
・友達は多く、結婚率も高く
・収入も高い

のだそう。

もう何度目? というような緊急事態宣言で外出しにくく、心もふさぎがちかもしれませんが、そんなときは意識的に体を動かしていくといいかもしれませんね。

ROLANDさんは出会うひとを笑顔にしながら、ひょっとして日本の生産性やクリエイティビティも上げているのかも知れません。

うーん、偉大。

書ける子が増えるよろこび

こんにちは。

 

新留です。

 

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【早割は13日までです!】

 

普段、高学年クラスの子たちだけが受けている「作文」講座の募集が始まりました!

 

詳細はこちらからどうぞ。

 

https://www.rakuto-minoh.com/blog/2021spring/

 

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昨日のこと。

 

高学年クラスでは、国語の授業中に作文を書いたり、社会の授業でマインドマップを自分で使えるようになるための練習をするのですが、1回目に提出してもらった作文とマインドマップ両方で、初回にしては完ぺきではないかと思うぐらい、よくかけている男の子がいました。

 

お母さんがお迎えに来るまでの間、

 

「今回の作文、きちんと相手が求めていることを書けているだけでなく内容的にもおもしろかったし、マインドマップもテキストをよく読んで理解して、工夫してまとめられていたね〜」

 

というと、

 

「月に1回ぐらい、自分で趣味でマインドマップにまとめたりしていたから……」

 

と恥ずかしそうに答えてくれました。

 

なんと、授業できちんと書く練習をする前から、自分で普段からマインドマップを自己流で活用してくれていたそうなのです。

 

お母さまから、

 

「1年生や早くから入学する子が多いなか、うちの子は入るのが遅かったのですが、それでも、すごく楽しいみたいで……」

 

と聞いていたのですが、授業を受動的に受けるだけでなく、積極的に学びとって活用しようという姿勢に感動しました。

 

高学年クラスでは、国語では、中学、高校、大学入試はもちろん、大学生、社会人になっても通用する語彙力と読解力、そして、作文力の基礎と磨き方、

 

社会では、自分で文章やテキストを読み、理解し、要点を整理し、まとめる力をつけていきますが、

 

これから、フィードバックをくり返しながら「型」をひたすら磨いていった結果、どんな風になっていくのかな〜と今から楽しみです。

 

昨日は、「うちの子が何だか読むのが早くなってきた気がするって言ってました」という声もいただき、うれしいばかり。

 

子どもたちが読めて、書けるようになっていくのを見るのはたまりませんね(笑)

 

いい気持ちになり、来週のネタ集めにも精が出ます。

 

さて、普段は高学年のクラスでしかやっていないのですが、年に2回か3回開催する作文講座の受付が始まりました!

 

この講座は簡単にいうと、中高一貫校などでもよく出題される統計データを読み解き、それについての意見を書く練習をする講座になります。

 

入試には関係なくても、この講座はデータやグラフの読み解き方やそこからわかることを考える練習や、自分の意見をどう書くかの練習もありますので、普段、テキトーに読んでいる子や書いている子にはもちろん、論理的に考える力を鍛えたいと思っている子にはすごくおすすめの内容です。

 

ご興味のある方はこの機会にお待ちしております^ ^

 

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「らくらく読み解く!統計データ作文」

 

お申し込みはこちらから。

 

https://www.rakuto-minoh.com/blog/2021spring/

 

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安全なたこ焼きパーティー

先週の土曜日、家でたこ焼きパーティーをしました。

 

たこ焼きというと、好きといえば好きだけど、年に数回食べるかぐらいの食べ物。それも、家でたこ焼きとなると、数十年ぶりのことです。

 

たまたま数日前にTwitterで「おいしいたこ焼きの作り方」の記事を見かけ、おいしそうだな……作ってみたいな……たこ焼き機買って作ってみようかな……と思っていたタイミングでのお誘い。

 

これは運命だ……と、その記事の中に出てきたガス式の火力の強い機械を買い、材料も書かれていたものを用意。お酒も用意してと準備万端でのぞみました。

 

実際に作ってみると、完全においしいたこ焼きのお店のクオリティ。

 

駅前や商店街にあるチェーン店などの味とは違うレベルの職人の味でした。

 

ふわふわで、濃い目に煮出した出汁の味がしっかりと感じられ、中までアツアツ。

 

味付けも、お好み焼きソース、たこ焼きソース、塩と、いろんな味を楽しめるという何とも豪華な時間で、1人で30個以上も食べてしまいました(笑)

 

たこ焼きの後はたこ焼き機の中にオリーブオイルを入れ、アヒージョの元を入れてタコ、ブロッコリー、キノコなどのアヒージョも堪能。

 

もう動けない…今すぐ寝たい…となるぐらいまでお腹いっぱいになりました。

 

お酒も手伝ってか、会話も弾み、とても楽しく、幸せな時間でした。

 

さて、この場合は、完全に遊びの時間でしたが、子どもに学んでほしい、成長をしてほしいという時も、実はこのような、リラックスして、何でも言い合える雰囲気が大切になってきます。

 

Googleも研究していることで注目されている「心理的安全性」というものですが、これを作り出すことが学習の際にはとても大事です。

 

「RAKUTOは塾だけど、塾じゃない」と、子どもたちや保護者さまから言われることが多くありますが、おそらく、その一つは、その雰囲気なのかなと思います。

 

学校ではあまり話さないという子や、おとなしい子(と言われているらしい……学校での様子を見たことがないのでわからないのですが)たちが、授業中、「ちょっと静かに!」というぐらい話したり、発表をしたりしています。

 

それらは、先生たちが出す雰囲気だったり、教室の内装だったりで(風水なども見てもらいデザイナーさんに設計してもらいました)、「心理的安全性」というのを感じてもらっているからなのかなと思います。

 

「心理的安全性」を感じてもらうにはいくつかポイントがあります。

 

①先生や親が失敗は恥ずかしいことではなく、チャレンジにつきものだと思っていること

(もちろん、回避可能な失敗はただの怠慢だという認識も必要でその場合は、僕たちも注意します)

 

②先生や親が気さくで話しやすい雰囲気であること

(眉間にシワを寄せている人には寄ってこないし、自由に話してくれません)

 

③先生や親が自分自身が完璧ではないと認めていること

(自分が完璧ではないとわかっているから、間違いを認められるのですね)

 

④子どもの話をしっかり聞くこと

(聞いてくれると思うから、話してくれるのですね)

 

⑤何か言ってくれたときには感謝の姿勢を示すこと

(子どもも自分の意見が通っていると感じたらうれしいです)

 

⑥常に今だけでなく、未来に目を向けていること

(子どもの今だけを見ていると、厳しくなってしまいます。未来は良いものだと思っているから、寛容になれます)

 

⑦明らかな違反には罰をしっかりと与えること

(これがないと、グダグダになってしまいます)

ぜひ、お家でも、そんな風に学習や成長が促進される雰囲気をつくってあげてくださいね。

 

みんなすばらしい才能を持っているし、本当は学びたがっているし、勉強は楽しいものだと思うんですよね。

(ほんと、おいしかった^ ^)

花束みたいな恋をしたこともあった

少し前ですが、いま、話題になっている「花束みたいな恋をした」を見に行ってきました。

 

コロナでレイトショーがなくなる前は、週に1回は映画館で映画を見る習慣があったのですが、約1ヶ月ぶりの映画でした。

 

有村架純さん、菅田将暉さん主演の恋愛映画。

 

映画の内容はというと、ネタバレになってしまうのであまり書けませんが、こんなに自分に合う人がいるなんて! と恋が始まったのが、就職を機に少しずつすれ違っていき、最後、別れる……という、あるあるな話。

 

大好きな人といっしょにいるためにイヤだけど仕事を選ぶ男性と、

 

大好きな人には大好きなことをしていてほしいし、大好きな人と楽しく生きたい女性。

 

あるある……。

 

わかる……。

 

ああ、あった……。

 

など、心がグサグサと痛み、

 

最後の思い出のファミレスでの、

 

これから始まる2人と、もう戻れない2人の対比が美しく、涙がボロボロあふれる映画でした。

 

終わった後、映画のなかで、男性と女性の伝えたかったことと、相手に伝わっていたことのズレを思い出していたのですが、それって大人と子どもの間でもよくあります。

 

「褒めることが大事」

「認めることが大事」

 

なんてことを読んだり、聞いたりすると、

 

「よくできたね!」

「すごいね!」

 

と言ったりすることが多くなりますが、これって、なかなか取り扱いが注意な言葉。

 

「できたことをほめる」ということは、イコール、「できないことはダメ」というメッセージになり得ます。

 

「そんなにたくさんのことを知っているなんて、えらいね!」という言葉は「知らないことはよくないこと」という裏のメッセージになり得ますし、

 

「ひとつも間違えなくて、すごい!」という言葉には、「私はあなたがまちがえなかったことをいいと思っている」「間違うことはいけないことだ」という裏のメッセージになり得ます。

 

子どもたちは、その裏のメッセージに敏感で、無意識的にかもしれませんが、「うちの親や先生はできること、知っていることを評価する人なのだ」と思ったりするのですね。

 

そして、それがひどくなっていくと、間違える可能性があることをしなくなったり、間違えないようにズルをしたり、知らないことを隠そうとするようになります。

 

「できるかどうか不安」というレベルにチャレンジしているときに、人は「フロー」という状態になりやすくなります。

 

フロー体験をすることで、僕たちは「自分なんてどうでもいい」ではなく、「自分は何が好きなのだろう」など自分の人生にたくさんの関心を持つようになります。

 

「無力感」ではなく、「自分で自分の人生をコントロールしている」という感覚を持ち、「自分はダメだ」ではなく、「自分には物事を達成できる力がある」と感じられるようになります。

 

そして、フロー体験をたくさん経験した子どもたちは、10代の間、自分の才能を活かす活動に熱心に取り組む傾向が強くなります。

 

「できないことはやらない」「できそうにならないことはやらない」ということは、その大切な機会を奪ってしまうことになるのですね。

 

そして、そのきっかけは、大人がいいと思って言っていた「よくできたね!」「すごいね!」だったります。

 

今までより難しいことにチャレンジするとき、できないのは当たり前。

 

それが、自分の夢だったり、どうしても叶えたいものだったりすると、たくさん失敗するのが当然です。

 

「やればできるとわかっていることはつまらない」

 

昔、僕が尊敬する方がいっていた言葉ですが、

 

子どもたちにも、これからの長い人生、

 

「こんな風になりたい!」

「こんなことしたい!」

 

と希望を持ち、難しいこと、大変なことに出会った時、

 

「難しいな〜……これはおもしろいな〜やりがいがあるな〜」

 

と感じてもらえるようになってもらえたらいいな、と思っています

(映画の後に食べたサラダ。苺がいいアクセントになっていておいしかった…!)

カレーと子どもと私

こんにちは。

新留です。

先日、近所で人気のインドカレー屋さんに行ったときの話。

その店はいつもランチやディナーの時間になるとお客さんが並んでいて、混んでいない時でもスタッフさんが店の前で呼び込みをしていたりと、流行っているな〜しっかり営業しているな〜と気になっていました。

土曜日の仕事終わり、どこで夜ご飯を食べようかなと緊急事態宣言で閉店時間が早いなか探していて、なかなかお店が見つからず、初めて行ってみることにしました。

お店の前には4組ほどの方が並んでいたのですが、回転率などを見ていてもそれほど長く待たなくてよさそうなので少し並んで待つことに。

10分〜20分ほど待つだけですんなり入ることができました。

お店に入ると、まず、体温計で体温を測り、手を消毒。席に案内されました。

すると、外にいる時はあまりよく見ていなかったのですが、中に入ると、想像以上にたくさんの人で賑わっていました。

「えっ、こんなに人いるの!?」

とびっくり。

広くない店内にお客さんがびっしりです。

そして、テーブル席に案内してもらったのですが、他のお客さんとの距離が近い。

隣のカップルの会話が耳をすませば聞こえそうです。(初々しい大学生カップルっぽくて見ていて微笑ましかったです)

最近では、席と席との間隔をかなり空けているお店なども多いですが、そんなトレンドを無視するかのような近さでした。

コロナ前には気にならなかったのでしょうが、さすがにちょっとこれはな……と気になってしまいました。

コロナ前とコロナ後で、自分のなかでの感覚が変わっているのを感じた出来事でした。

さて、これは環境や状況の変化で自分の意識が変わったのを感じた出来事でしたが、子どもたちにも変化というのはあります。

ちょうど今年、ホップクラスからステップクラスに上がった子たちが多かったのですが、すんなり新しいクラスに馴染んでいる子もいれば、少し苦労している子もいます。

よく保護者さまや体験授業に来られた保護者さまに、

「ホップクラスとステップクラスの違いというのは何ですか?」

と聞かれるのですが、

ホップクラスとステップクラスではかなり学び方が変わります。

ホップクラスでは歌や体感で学んできたのが、ステップクラスでは自分で主体的に考え、学ばないといけないようになるのですね。

単純に授業時間が伸びるというのもありますが、

かなり考えないといけないし、頭を使うので、体力がないとかなりバテバテになりますし、疲れると精神的にもネガティブになりやすくなります。

ちょうどホップクラスからステップクラスに移り変わる子が多い2、3年生というと思考の発達段階でいう「具体的操作期」。

目に見える具体的な物を使って理解し学んでいく時期であり、

その上の4、5年生の「移行期」という抽象的な思考ができるようになってくる時期とは思考の発達段階にズレがあったりします。

視覚的な子や、言語にあまり興味がない子、語彙が少ない子だと、さらに慣れるまで時間がかかったりします。

流れに乗るまでは少し大変かもしれませんが、その時期を乗り越え、しっかり自分の頭で考え、自分で学べる子になる一歩を踏み出してもらえたらなと思います。

このステップ期というのは、学習スキルを身につける大事な時期。

スキルとは技術なので、無意識にできるようになるまで反復練習することが必要です。

反復練習というのは退屈で、しんどいものでもありますが、しっかり、この時期に粘って、一生モノの学習スキルを身につけていってもらえたらと思い、毎日、エールを送っています。

1年後、2年後みんながどうなっているのか……

今から成長が楽しみです。

地味な男性と派手な女性のその後

こんにちは。

新留です。

以前、梅田のヒルトンプラザウエストにある「グランカフェ」にアフタヌーンティーをしに行った時のこと。

そのカフェは、6階にあり、天井高は7mほど、まわりはガラス張り。

改装されてきれいになったJR大阪駅が見えたりと景色もよく、昼は開放的な雰囲気、夜はおしゃれでムードもあり、というお店なのですが、

その雰囲気の良さもあってか、お昼はマダムのみなさまのお茶や、恋人たちのデートなどでよく使われているようでした。

その時も、まわりを見渡すと、どうやらデートをしている人たち、

それも、出会い系アプリやお見合いなどで初めて対面したような雰囲気の方たちがちらほらいました。

(あの、実際に会うのははじめまして…の手探りな雰囲気わかりますでしょうか)

店内は満席で、外の椅子にも待っている方たちが数組いるような時間帯。

4組ぐらいがそんな感じのちょっとした緊張感とぎこちなさ、ワクワク感があるような雰囲気を出していたのですが、中央の丸テーブルを囲む1組の男女がとくに目を引きました。

男性は30代後半から40代前半ぐらい。シャツにニットを合わせ、ズボンは短めで靴下が見え、背筋はピシッ。

背中に「真面目」と書いてあるような方。

かたや、女性は20代後半から30代前半。茶髪でクルクルな髪型、派手めな服装と、一見すると、夜のお仕事をされている方なのかな? というような方でした。

2人。

丸テーブルを囲み、とんでもなく距離が空いています。

ほんと、

「男性  ○  女性」

みたいな感じ。

「心の距離は実際の距離に出るな……」

と目の前に大量に並べられたケーキをばくばく食べながら観察していたのですが、

他にもいた数組のはじめましてなペアを観察しつつ、少したち、そのお二人のところに視線を戻すと、先ほどとは変化が。

男性が前進していました。

「男性○   女性」

のような感じ。

いつの間にか、肘がテーブルの上に乗るまでになっていました……!!

さっきまで、手を礼儀正しく膝の上に置き、Amazonの大きな段ボール箱一箱分ほどテーブルと離れていたのに……。

めっちゃ距離詰めてるやん!!

と思わず二度見してしまいましたが、

残念ながら、女性の椅子とテーブルの距離はAmazonの段ボール箱ぐらい離れたままでした。。。

そんなお二人に2回目があったのかどうかはプリンセス天功さんが最近どうされているのだろうかというくらい気になるところですが、遠くから観察しているからわかることって多いです。

保護者さまから、

「ダメです。勉強を見ているとイライラしてしまいます……」

とご相談されることがありますが、基本的に、親が子どもの勉強を見るのは難しいです。

それは家族だから主観的に見てしまうということもありますが、心理的にも、自分のことを認められていなかったり、自分の中がクリアになっていないと、曇ったメガネで見るようなもので、等身大に見えないからです。

「近くで見ると毛穴開いてるな」

みたいに、近くだから目につくことってあります。

悪いところというのは目につきやすく、逆に良いところは見えにくくなるものです。

RAKUTOに通ってくれている保護者さまの中には、有名な進学塾で先生をされている方もいらっしゃいますが、その方たちも、自分の子どもの勉強は見ない、見れない、とおっしゃいます。

子どもの良いところがあまり見れていないな〜、きびしくなってしまってるな〜というとき。

そんな時は、カフェで気になるペアを観察するように少し物理的に、時間的に距離を空けてみたり、おいしいものでも食べて、ゆっくりしてくださいね。

仲居さんの好意をあっさり切り捨てた女性の話

こんにちは。

新留です。

先日、箕面の滝道を少し上がったところにある「明治の森 箕面 音羽山荘」にお世話になっている先生にご飯に連れていっていただきました。

音羽山荘さんといえばお食事だけでなく、旅館としてや結婚式場としても利用される大正15年築という由緒あるお店。

お昼から一品一品手の込んだ料理とともにとても優雅な時間を過ごさせていただきました。

コース料理が始まり少し経った頃、部屋の担当だった仲居さんが、

「こちらよかったらお土産に持ってお帰りくださいね」

と箕面ビールの蓋をきれいに袋詰めしてくださったものをプレゼントしてくださいました。

そして、料理の終盤にはサプライズで誕生日のデザートプレートまで出していただき、

(基本的に自分の誕生日や年齢をあまり覚えていないので「ハッピバースデートゥーユー」の歌を歌われたときに最初、誰が?と思ってしまいました……一昨年は自分の年齢を1歳上に間違っていたりと意識の低さが目立ちます……)

ご飯の後には、宿泊や結婚式もできるお屋敷内を案内してくれたり、箕面の歴史をお聞かせくださるなど、風流を感じるとても素敵な時間でした。

昼食後、教室に戻り、授業の準備をしていると、音羽山荘でいっしょに昼食を食べていた6年ほど箕面校で働いてくれているスタッフひびちゃんが、

「これ、プレゼントです」

と袋をくれました。

「おおーっ、ありがとう!」

とありがたくプレゼントをもらい、袋の中を見ると、

そこには選んでくれたプレゼントといっしょに、つい数時間前に、仲居さんが心を込めて、きれいに袋詰めまでして1人ひとつくださった箕面ビールの瓶の蓋が……

仲居さんの好意……

昔々、好きではない男性からのプレゼントをすぐに質屋に売る女子大生などがいるという話をテレビで見たことがありますが、こういう女性のことなのか……と衝撃を受けました。

さて、スタッフひびちゃん本人は「いらなかったから捨てたわけではなく、間違えて入れてしまっていた」と弁明をしていましたが、相手に伝わる愛情表現の形ってあるんですよね。

保護者さまから、

「子どもには褒めたり、ハグをしたり、愛情をいっぱい注いできたはずなのですが、どうも、あまり伝わっていないみたいで……」

というご相談を受けることがありますが、そのお話を聞いていると、子どもが愛情を感じる形と、保護者さまが愛情だと思ってやっていることにズレがあるときがあります。

保護者さまが愛情表現だと思ってやっていることは、自分がされたらうれしいことだったり、自分がされてきた形だったりしますが、それが子どもの愛情を感じる形ではなかったりします。

(僕も、誕生日に「貴方を想って彫りました」と木彫りの人形をもらっても困ります。純金だと喜びますが)

兄妹などで多かったりしますが、受け取りやすい形が違っていたりすることって多いんですよね。

「同じように愛情を注いでいるはずなのに、どうも愛情が伝わっていない……」

そんなときは、どうされたらうれしいのかな? とちょっと子どもが喜んでいる時や嬉しそうな時を観察してみてください。

「ほめられたり、認められたりしたらうれしいのか?」

「2人きりでゆっくりする時間をつくってあげたらうれしいのか?」

「いっしょに遊んだり、ハグをしてあげたらうれしいのか?」

「何かプレゼントや、ちょっとしたご褒美をあげたらうれしいのか?」

「何か子どもがやりたいことや目指していることをサポートしてあげるとうれしいのか?」

いろんな形を試してみてくださいね。

子どもへの愛情がしっかりと伝わりますように。

いたずらっ子のその後

こんにちは。

新留です。

先日、RAKUTOの卒業生の保護者さまとお話する機会がありました。

2012年の9月に箕面校を立ち上げ、最初に通ってくれた姉妹だったのですが、今では高校生と中学生になっているよう。(時が経つのは早いですね……ええ……)

「今、子どもたちはどうされているのですか?」

と聞くと、2人とも海外に留学しているということでした。

お姉ちゃんは言語的な才能と人と関わる能力が高く、

妹さんの方はというと論理的な才能が高いという子たちで、

卒業後、お姉ちゃんが海外に行っているというのは聞いていましたが、なんと、姉妹2人ともとは……スケールの大きさにびっくりしてしまいました。

海外の学校での様子などを聞いていると、

「そうそう、あの子どうなっているか知ってる?」

という話が。

お姉ちゃんと一緒のクラスで学んでいた男の子だったのですが、なんと、高校生ながら、今では、eスポーツでスポンサーがつく選手になっているということでした。

大物にはなるだろうな……とは思っていましたが、その成長ぶりにびっくりでした。

調べてみると、高校1年生の時にeスポーツの高校対抗全国大会で準優勝したよう。

その後も順調に成長しているんだな……とうれしくなりました。

さて、その子の小学生時代はというと、かなりのおもしろい子(笑)

4年生のとき、お母さまが自由人すぎる我が子にどこかいいところはないか……と探していたところ、直感でピンと来たとRAKUTOに来てくれ、兄弟で入学してくださいました。

算数が好き、でも、他にはほとんど興味がない。

いたずらっ子。スキを見てはしょうもないことをしてくる「いらんことしい」。

思い出すのはまだ新しくできたばかりの教室でやっていたイタズラの数々……。

そんな彼はステップクラスの時、難しい問題を考えるおもしろさに目覚め、なぜか、6年生の夏が終わった頃、秋ごろだったかと思うのですが突然「中学受験しようかな」と言い出しました。

「えっ、ほんまに??」

それまで全くそんなこと言ったことなかったのにと思いつつ、やってみたいというので、どうやったら目標の学校に行くことができるのかを考え、

国語や他の教科には興味がないので、武器の算数だけでほとんど合格点を取るという作戦で、無事、入りたいと思っていた学校に合格することができました。

それまで大学受験や高校受験を教えていた僕がRAKUTOを始め、最初の中学受験をした子であり、小学生の成長スピードのすごさを感じた出来事でした。

さて、その子の場合は、お家の自由な方針もあり、ほんとうにきれいに成長していったなと思うのですが、ポイントだったことは2つあります。

1つはステップクラスの時期にしっかり考える練習をし、考えるおもしろさに気づけたこと。そして、2つ目は思考養成クラス(ジャンプクラス)のとき、自分でチャレンジしたいと思ってやると決めたこと。そして、最後までやりきったこと。

キンダークラス、ホップクラス、ステップクラス、思考養成クラス、ジャンプクラス。

それぞれのクラスには目的があり、発達段階に合わせたやり方がありますが、

始まりは「子どもが何が好きか?」

それは国語や算数、理科、社会、英語、体育、音楽、など、教科で区切られるものではありません。

「言葉が好きなのか?」

「仕組みや理屈が好きなのか?」

「1人の時間が好きなのか?」

「自然と触れ合うのが好きなのか?」

「身体を動かすのが好きなのか?」

「音楽が好きなのか?」

「人と関わるのが好きなのか?」

「絵を描いたり、いろんな色を見たり表現するのが好きなのか?」

子どもたちの好きをスタートに、たくさんの才能が輝いていきますように。