結婚式とコンピューターが勝った日

こんにちは。

新留です。

先週の土曜日、1月末までRAKUTOの先生として働いてくれていた「だだちゃ先生」の結婚式に奈良に行ってきました。

すごくやさしさに溢れたいい式で、料理もおいしく、ほんとに楽しい時間でした。

当日は13時半から挙式、その前から受付ということで、12時には奈良にいたのですが、

同じく会場に昔RAKUTOの仕事を手伝ってくれていた友達もいたりしたので盛り上がり、最後は箕面に帰ってきて22時過ぎまで楽しんでいました…(笑)

終わった後、みんなで写真を共有し合っていたのですが、みんなすごくいい笑顔で、見返して、ニヤニヤしてしまっています(笑)

昔、いっしょに働いてくれていて、今は自営業としてやっている友達が、

「いや〜RAKUTOはいい塾やと思う。変わってなさそうで安心したわ」

と言ってくれてうれしかったし、こうやって、いっしょに働くことがなくなっても関係が続いているのがうれしいなと思いました。

個人的に結婚式というと、夫婦のたどった道のムービーを見たり、

新郎新婦が兄弟やおばあちゃんなど、お世話になった人といっしょに会場の外に連れ添って退場する場面が好きなのですが(泣けます)

今回もムービーを見ながら、しんみりとしていました。

そして、ムービーを見て、最後の挨拶の場面、新郎のお母さまが息子のことを「猪突猛進」とおっしゃっていましたが、

目の前のことをやっているうちに、人との縁ができたり、次の道が開けたりする人もいるんだなと思います。

何かビジョンや目標を決めて、それを達成していく人っているし、どちらかというと、そういう人の方が称賛されやすいと思いますが、

でも、目の前のことをやっていくと、その先に道が開けていく人もいる。

僕自身は中学、高校の頃には塾の先生になりたい、こういう場所を作りたいと言って、そのためのステップを決め、目の前のことをやってきましたが、

ずっと同じ目標を追いかけていてすごいねと言われたりしても、

本人的には、目の前はそれ、今できることはこれ、というだけで、大きなものを見て、そこだけを見てブレずに真っ直ぐに、寄り道せずにやってきたということでもないんですよね。

そして、うまくいっていることって少なくて、うまくいかない方が圧倒的でした、、、ええ、ほんとに、、、

こんな話があります。

チェスのトッププレイヤーというと何十手先も見越して、やっているようですが、決してそういうわけではないそうです。

目の前の一手を自分が優位に立つようにしていっているのだそう。

かつてIBMが開発した「ディープブルー」というスーパーコンピューターと、当時の世界王者であるカスパロフが対戦しました。

そのとき、ディープブルーは1秒間に1億か2億の盤面が見える状態だったそうなのですが、カスパロフに負けました。

あらゆる可能性を検討するぐらいの性能があったというのに。

しかし、再戦ではディープブルーが勝利。

その際、プログラマーたちがやったことというのが、

全ての可能性を計算して指すのではなく、

目の前の一手を最善にするようにコード体系を書き換えたことだったのだそう。

何でも計算できるコンピューターが、目の前のことをやること、人間的な考え方をすることで人間を打ち負かしたという大きな瞬間でした。

何か大きなものを見て一歩ずつ進んでいくのも素晴らしいけれど、

目の前のことをしっかりやっていくというのも素晴らしい。

そして、人生の充足度という意味でも、目の前のことをしっかりとするということが大事なのですよね。

何も特にやりたいことがない、どこに向かっているのだろう、というときでも、目の前のことをしっかりとやる、やり続けてみる、というのが大事なのだなということを思い出させてもらった、そんな結婚式でした。

だだちゃ、ほんとにおめでとう^^

結婚式の新婦のドレスの色当て。これしかない…!!と自信たっぷりに臨んだら大外れ、間違えて入れた友達が正解、お肉券まで引き当てていました。。。

「言葉にできる」は力になる。

こんにちは。

新留です。

算数でちょっと困っているときに心がけてほしいことについて、3日に分けて書いてきましたが、今日は高学年の子が技術を身につけていく上でやってほしいことについてです。

授業中に「考えて」、考え方を「覚えていき」、

家で「使えるように練習」していくのがステップ期以降(中学年以降)となりますが、

ジャンプ期(高学年)になると仕上げ、中学生以降のことも考え、少しずつ、自学ができるようになっていきたいところです。

授業では、大事なことはそれまでに学習済みのことも多いので、使えるようになるために、質問がメインになっていきます。

この段階で、今まで復習や練習してこなかったな、というのはバレるので、つっこまれたり、何度もフィードバックが返ってきてあわあわしている子もいます(笑)

それらを繰り返し、ブーブー言いながらも成長していくのを見るのが楽しみでもあるのですが(笑)

この時期に意識してほしいのが「言語化」です。

国語でも、算数でも、伸び悩む子はこの力が弱いのですね。

授業では毎回毎回「どういうこと?」と言っているのですが、自分で勉強する際、「どういうこと?」が少なく、

言われたこと、書いていることを聞いている、読んでいるけれど、理解はできていなかったりします。

自分の言葉で説明できないということは、理解していないということです。

そして、技術を磨く際は、分解、細分化し、一つずつ正確に繰り返すことをしないといけないのですが、

自分の言葉で、具体的に何のどの部分ができていないかがわからないと、集中して練習や改善しようがないのですね。

おおざっぱに「算数が苦手」と言ったりします(笑)

自分でまとめる練習などをしていても、書いているものをそのまま写したりしている際は要注意。

書いているだけで、わかっていない可能性が高いです。

授業中やフィードバックのとき、質問を受けている際はできるだけ言語化のサポートをしていきますが、

考えることは習慣で、長い時間を過ごすお家での関わり方も大きいので、

抽象的なことを言っているなというときは具体的な方に話をふってあげたり、

もし勉強をサポートする際は、「どういうこと?」と質問して、言語化するサポートをしたり、

マインドマップを書くように、まず大事な概念の理解からスタートし、具体的なものへ、

「まず、どうやって」「次に何をして」と考える順番、解く順番を定着させるサポートをしてもらえたらと思います^^

そうすると、子どもたちも自分で学べることが少しずつ増えていき、できることが増えていくうれしさも感じられるようになっていくと思います。

習慣づくりは時間がかかりますが、考える習慣をつけるとなると、なかなかの長期戦になることも多いです。

でも、それって一生の財産なので、少しずつやっていってもらえたらと思います。

今回の夏の面談でも、保護者さまからいろんなお話が出るかと思いますが、個別に具体的なお話もできたらなと思います。

さて、明日は1月末まで長く働いてくれていただだちゃ先生の結婚式です。

子どもたちからも「おめでとうって言ってて〜」と言われているので伝えてきたいと思います。

どんな感じになるのか楽しみです^^

いっしょに問題を出し合っている姿が素敵でした^^

子ども先生

こんにちは。

新留です。

RAKUTOはキンダークラスをのぞき、年間45回の授業回数なのですが、ちょうど先週から各曜日15回、3分の1の地点になってきました。

15回を1シーズンのグランプリにし、子どもたちの成長を見ていたのですが、このシーズン本当に大きく成長したなと感じる子たちが何人かいました。

今日はその中の一人の子の話。

その子は、去年からしっかりがんばっていて、このシーズンは結果も出す! と気持ちも入っていたのですが、

途中、準備するところを間違えてしまい、思ったようにうまくいかないときがありました。

目に見えて落ち込んでいて、もうイヤだ〜というようになっていました。

教科書やノートをきれいに使っていたのに雨に濡れたり汚くなってしまい、一気にやる気がなくなることってありますよね(笑)

そんな感じでした^^

さあ、ここで腐らずにリスタートし結果が出るまで粘れるかが大事だよと思い、静かに見ていたのですが、その子はそこで折れず、翌週またがんばり、最高の結果を出すことができました。

ものすごくうれしそうで、自信もつき、それからもいいパフォーマンスを出し続けました。

他の教科の取り組み方にも変化があり、

目に見える結果だけでなく、態度や意欲、タフさや粘り強さが大きく変わったなと感じています。

努力することは大切、

でも、努力してもうまくいかないことってあります。

努力以上にコネや育ってきた環境で左右されることもあったりします。

いいよなって感じることもあるかもしれませんが、そこで恨んだり、妬んだりの感情に囚われていたら前に進めなかったりします。

そして、

努力するだけでなく、

戦略的に努力をする方向性を見極めることや、努力の質も大切です。

でも、

そうした努力のもとにあるのは精神的にタフであることや粘れること、立ち直る力なんだな、と改めて子どもたちから学ばせてもらいました。

吉田松陰さんが塾生に対し、

「私は師ではなく同じ学ぶ友だ」というようなことを言っていたといいますが、子どもたちから毎日学ばせてもらっています。

他にも芽が出てきている子たちがいて、次のシーズンも楽しみです^^

おいしいタコのカルパッチョをどうぞ

ゴールデンウィークのお休みのお知らせ

いつもありがとうございます。

ゴールデンウィークの休校期間についてのお知らせです。

RAKUTO箕面校は、

4月29日(金)から5月5日(木)までお休みとなっております。

その間は完全休校となっており、

お電話など通じず、

また、いただいたメールの返信なども5月6日(金)以降となります。

ご不便おかけしますが、ご了承のほどよろしくお願い申し上げます。

なお、休み期間中でも、体験授業のお申し込みなどはメールにて可能となっております。お問い合わせフォームよりご連絡ください。

よろしくお願いいたします。

RAKUTO箕面校

腰が痛くなりました。

こんにちは。

新留です。

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新しいクラス、カリキュラムが2月からスタートします。

満席のクラスも出ているため、興味のある方はお早めにお申し込みくださいね。

体験授業のお申し込みはこちらから。

https://www.rakuto-minoh.com/contact/

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私立中学の受験は先週の土曜、日曜が試験日、

その翌日、日曜、月曜が合格発表でした。

試験前日の夜、当日の試験後などに、保護者さまから子どもたちの様子がどうなのかのご連絡などをいただき、

土曜日の夜は、僕も、普段は全くそんなことはないのですが眠りも浅く、気持ちも落ち着かないまま日曜の朝を迎えました。

最初のご報告は思ってもみなかった時間に。

大きなチャレンジをした子の大金星の連絡でした。

ほんとに献身的に子どもを支えていらっしゃったお母さまと電話口で見事な合格に大泣きし、泣きすぎてヘロヘロになり、なぜか腰まで痛くなる始末。

安定の国語で8割以上を取ってリードし、算数も悪くない点数、理科は予想が的中し本番で過去最高の記録を出し、なんと、結果だけ見れば、余裕の合格でした。

その後も、予定通りに完全合格をした子、

直前に火がつき、見事に最後上げていった子など、

うれしい報告が続いたのですが、残念ながら、全員が第一志望に合格とはいきませんでした。

毎年、全員が合格できるように、とは思いますが、悔しい思いをすることもあります。

残念ながら受験で第一志望に行けなかった子も、

いい経験だった、やってよかったと言ってくれたり、

卒業後に連絡をくれて、遊びにも来てくれたりで、

あのとき、合格はできなかったけれど、今すごくがんばっているという子や、その経験をバネに大きく成長している子、楽しく過ごしている子などを聞きますが、

それでも、あの時、合格させてあげたかったなというのはずっと残っていて、同じことを繰り返したくないというのが、翌年への原動力になったりします。

保護者さまのなかでも、いろんな気持ちの方がいらっしゃると思いますが、

今週も国立や公立の中高一貫校の受験もあります。

最後まで、油断せず、諦めず、やっていきたいですね。

記述問題はおもしろい

こんにちは。

新留です。

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新しいクラス、カリキュラムが2月からスタートします。

満席のクラスも出ているため、興味のある方はお早めにお申し込みくださいね。

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https://www.rakuto-minoh.com/contact/

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先日のこと。

5年生の女の子が、読解問題の答え合わせの際、

「なんか最近記述問題できるようになってきた〜」

と言ってくれました。

6年生の卒業時、

中学受験をしてもしなくても、どんな中学入試の問題でも読んで理解し、問題も8割は取れる読解力をつけて卒業してほしいと思いやっていますが、

書いたものを見てみると、文句のつけようのない答案でした。

今まで「算数の方がいい」と言いながらも(笑)

しっかりと語彙などの基礎や、

ごまかさずに読む習慣(これがなかなか大変で、何となく知っている言葉から勝手に解釈しこんな感じ、と読んでいる子が多いです)を積み重ねてきた結果、着実に力がついているのを感じ、うれしく思いました。

読解力を伸ばしたいと思ったとき、

脳を鍛える、

理解し、考えるための土台である語彙力をつける、

全体の流れをつかめるようにする、

一文一文を正確に読めるようにする、

段落を意識して読むようにする、

語彙同士を関連付けていく……など、

いろんな要素、段階がありますが、

きちんとどこで詰まっているのかを見つけ、練習すれば伸びるものなのですよね。

ここから、論説文などでさらにいろんなことを知って、自分で読んで世界がひらけていくおもしろさを感じていってもらいたいなと思っています。

高学年になると、クラスにより、今回はどの文章、どこの入試問題を読もうかなと探すのがひそかな楽しみになっていますが、

(今年の秋頃から、灘中など難関校の、読みやすいし、読めてる感じがするけど設問が絶妙なところをついてくる問題を出し「おもしろいよね〜」と言うと、子どもたちからは「問題の突くところが微妙でいやらしい!」と言われたりしましたが笑)

みんなが読むおもしろさを知っていってくれるのが楽しみです。

逆に、国語ができない、読解力がない、という子を見たとき、

大体は、語彙力や、一文一文を正確に読む段階でつまずいているのに解く勉強をしてしまっていることが多いので、こういう本などで、まずは語彙を増やしていくのはおすすめです。よかったら、やってみてくださいね。

昭和の常識

こんにちは。

新留です。

私立中学の入試まで1週間、公立の中高一貫校の入試までも2週間を切りましたね。

受験を控えた保護者さまは気が気でないと思います。

いい体調で臨むことができ、実力を発揮できるよう願っています。

先週の土曜日のこと。

受験生向けに、冬期講習の復習会と、残り1週間、2週間をどうやって過ごしていったらいいのか、という話をしました。

スポーツだとリカバリーなどと言いますが、

勉強においても、ここまでしっかりがんばって来た子たちはなかなか疲れも、ストレスもたまっています。

最後、後悔のないよう、いい受験だったと言えるようになればいいなと思い、前日の夜に「体・技・心」、それぞれについてスライドを作成していたのですが、

改めて、話したことを振り返ってみると、僕ら昭和の時代に言われていたようなことは現代では非常識、むしろ、害だということが多いなと思います。

脳や心のことがおざなりにされて、気合や根性でやっていた昭和の常識は令和の非常識だというのを痛感します。

もちろん、努力は大事。

でも、スポーツの世界やビジネスの世界ではかなり研究や実践が進んでいますが、学習の世界では、

What、何をやるかばかりが注目されて、

Why、なぜ、そういうやり方をするのか、人の体や心はどうなっていているのか、

How、そういう風にできているのなら、どうしたらいいのか、

ということは、まだまだあまり重要視されていないなと感じています。

毎週、オンライン書店だけでなく本屋さんにも足を運びチェックしていると、脳科学や行動経済学、心理学、栄養学など、おもしろい本がどんどん翻訳、出版されていますが、

「昭和の常識は令和の非常識」と心に留めて、

僕らも常に自分の常識が非常識になっていないのか、考え方や教え方をアップデートしていかないといけないなと思ったのでした。

2月から新しいクラス、メンバー、スケジュールがスタートし、

今年もステップクラスのやり方がリニューアルしていくので今から楽しみです。

2022年、明けましておめでとうございます。

こんにちは。

新留です。

新年明けましておめでとうございます。

今年もよろしくお願いいたします。

2022年になりましたね。

お正月休み、家事なども少し手を抜き、ゆっくりされている方も多いかと思います。

1年の疲れをゆっくりとり、体力、気力ともに充電されてくださいね。

(受験生はなかなかそんなゆっくりもできないかと思いますが)

街もまだまだ開いているお店も少なくて、のんびりした雰囲気ですが、

僕はというと、年末の31日に以前から見たいなと思っていた京都の三十三間堂に初めて千体千手観音さんを見にと、下鴨神社に1年のお礼参りに行ったのですが、

その日、大雪で寒かったからか、

気が抜けて1年の疲れが出たのかわかりませんが、1日、2日と思いきり寝込んでおりました……

1日は1日のほとんど、18時間ぐらい寝ておりました……何という年明けでしょうか(苦笑)

2日の夕方ごろからようやく元気になり、

3日にようやく近所の神社と教室近くの八幡太神社に初詣に行くことができました。

(いっしょに……ともう一つ教室に近い阿比太神社にも行ったのですが、すごい人でお参りせずにそのまま通り抜けました……また後日ゆっくりとご挨拶に行くことにします)

お世話になっている方から、

神社などに毎月お参りしていると、最初は煩悩ばかりだったとしても、だんだんと「毎月来られてありがたいな」という気持ちになってくる。

そういう「感謝の感性」みたいなものが磨かれてくるんだよ。

ということを教えてもらい、なるほどと思い、去年から時間を見つけてはご挨拶に行くようにしているのですが、今年もその習慣は大切にしていきたいなと思っています。

さて、去年、いちばん読んでよかった本というのが、

友達が勧めていて読んだ、

元寺田倉庫代表取締役社長兼CEO、中野善壽(なかのよしひさ)さんの『ぜんぶ、すてれば』という本だったのですが、年末年始、その方の新刊の『孤独からはじめよう』という本を読んでいました。

その中に、

「自分のことを、放っておかない。

現代人はあまりにも、自分の心を疎かにしている気がしてなりません。

移動のためにかけていた時間は年々削減されて、リモートワークも広がって、仕事もどんどん効率化されています。

それで生まれたゆとりを、果たして何に使っているのか?

僕たちは常に誰かの他人の声に囲まれ、他人の声に振り向かされ、他人の声に応えようとして忙しい。」

ということが書かれていました。

中野善壽さんは1日に最低2時間は孤独の時間、内面に浸れる時間を作られているそうなのですが、

さすがにそれほど時間は取れなくても、

たしかに、何となくYouTubeとか見て時間をムダにしてしまってるな……もっとゆとりを持とう、時間を大切にしよう……とあまり意識の高くない年始の誓いを立てたのでした。

みなさまにとっても、去年よりゆとりのある1年になりますように。

通常授業は1月7日(金)からスタートです。

今年もよろしくお願いいたします。

アメちゃん効果

こんにちは。

新留です。

昨日のこと。

子どもたちが帰るとき外にお見送りに行くと、保護者さまから、

「鉛筆ありがとうございました」

とお声がけいただきました。

何のことかな? と最初は思ったのですが、

思い返してみると、少し前、クラスの子どもたちに、神社に行ったときに見つけた鉛筆を配ったのでした。

何気なくプレゼントした鉛筆でしたが、英検を受験するときに、子どもがお守りのように持っていってくれたのだそう。

神棚に飾っていますと言ってくれた方もいらっしゃいましたが(ぜひ使ってくださいと言いましたが笑)、

そんなちょっとしたことで、大事にしてもらえたり、感謝されたりして、うれしいなと思いました。


さて、この感謝に関して、

「感謝の気持ちが大切」

「ごめんなさいより、ありがとう」

など、道徳的な話もありますが、じつは勉強をしていく上でも、なかなか大切な要素だったりします。


というのも、感謝の気持ちというのは、勉強をしていく上で大切な「自制心」に関わってくるのですね。

自制心が弱いと、やるべきことに取り組めなかったり、やっても続かなかったりします。

感謝の気持ちを持つことで、

目の前の誘惑ではなく、本当に大切なものに取り組む力を取り戻すことができるのです。


コーネル大学の心理学者によって行われた研究にこんなものがあります。

疲れた医師を対象に、架空の患者の情報をまとめたファイルを渡し、診断をしてもらいます。

そのとき、一部の医師には診断の前にプレゼントにアメをあげました。

他の医師たちには、医療に関わるものとして大切なことを改めて確認し、宣言してもらいます。

すると、プレゼントにアメをもらった医師たちは、

実際は実験が終わるまでアメを食べることはできなかったにもかかわらず、

患者を大切にすることを改めて認識させた医師たちよりも診断が正確になり、ファイルの中身の情報を収集し、適切に処理するために多くの時間を使ったのです。


いい感情って、熱心に努力することや、よい成果につながるのですね。


アメちゃんのすごい効果ではないですが、

(ひょっとしたら、カバンにアメを忍ばせてる率全国トップである(知らんけど)関西人は、人を育てる達人の集まりなのかもしれません(知らんけど))

何かをしたら交換条件としてあげる、というギブ&テイクよりも、

こうしましょう、こうした方がいいよ、これをしないと大変なことになるよという精神論よりも、

ちょっとしたおやつやプレゼントが先にあった方が、

やる気って出てきたりするものなのですね。

(もちろん、それがまわりが期待することをやってくれるとは限りませんが)


「子育ては自分を100%与えるというトレーニング」

「幸せになる最初のコツは、相手への期待を手放すこと」


というのを、以前、お世話になっている方から教えてもらいましたが、

「与えるときに交換条件になっていないか?」

「勝手に期待して、勝手に怒ったり悲しんだりしていないか?」

と考えることって、

日常生活やパートナーシップにおいてだけでなく、

子育てや教育でも大切なことなのかもしれませんね。

もちろん、勝手に期待して勝手に落ち込んだりすることもありますが(笑)

子どもたちも毎日いろんなことを練習しているように、毎日、練習です^ ^

背中を後押しするちょっとした一言

こんにちは。新留です。

先日の授業でのこと。

国語で読んだ問題文に、

「頑張るという言葉は励ましになるときとならないときがある」

という話が出てきました。

そこで、子どもたちと、

「どんな声かけをされたらうれしい、頑張れる?」

「どんな声かけだとイラッとくる?」

ということを話し合っていたのですが、

まあ、それが出てくる、出てくる……

「イラッとくるもの」がどんどん飛び出し、

職場のお局さんに日々ねちっこい嫌がらせを受けているアラサーOLさんかな?

共働きで自分も忙しく働いているのに家事や育児を手伝わないで口ばかり出してくる旦那を持った奥さんかな?

というぐらい、いろんな愚痴が飛び出しました……

小学生も大変ですね、、、

小学生とはいえ女の子に口喧嘩で勝てる気がしません、、、

ひとしきり、みんなのイラッときたトークを聞いたあと、

「じゃあさ、どんなとき、頑張ろうって思った?」

というと、

「マラソン大会で最後の方疲れたとき、『あともうちょっとだよ! がんばって!』といわれたときはうれしかった」

という声がありました。


以前、同じクラスで、

「ペットボトルの水を5000円でも買う可能性あるよね」

といったとき、

「あるわけないやん〜」

といったので、

「じゃあ、〇〇ちゃんの好きなアイドルの誰々が、〇〇ちゃんの名前をいいながらジュースを渡してくれるとしたら?」

「買う」

と0.2秒で答えた4年生の女の子のように、

何を言うかではなくて、誰が言うかだということもありますし、

ひょっとしたら、そのマラソン大会で声をかけてくれた子が仲のいいお友達だったり、気になる男の子からだったからよりやる気が出たのかもわかりませんが、

その子がかけてくれた言葉は、実は、言葉がけとしても、やる気を出していくのにも効果的だったりします。


人って、ゴールが近くになってきているときに「もう少しだよ」といわれると、背中を押されるものなのです。

逆に、スタートしたてのときは、「どれくらい進んでいるか」がわかると、やる気が出たりします。


達成率が50%に達するまでは「もう」、

達成率が50%を超えたあとは「あと」。


まだ始めたばかりのときは、「できたこと」に意識を向け、

終わりが見えてきたら「残り」に意識を移す。

小さい数字の方に意識を向ける。

それだけで、やる気って変わってきたりします。

子どもにやる気を出してほしいとき、声かけの際に、「もう」と「あと」を使い分ける。

ちょっとしたことですが、子どもたちのやる気に差が出てくることなので、ぜひ、活用していってくださいね。

もちろん、ダイエットなどの際に、

「もう1キロも減ってる!」

「あと2キロで目標体重だ!」

というような使い方にも活用できますのでよろしければ(笑)