10年目に入りました。

こんにちは。新留です。

2012年にRAKUTO箕面校を開校したのですが、

先日、10年目に入ったお祝いをしてもらいました。

素敵な空間でおいしいお肉を食べたのもいい思い出ですが、

その際に言われた、

「お疲れさま」

という言葉がすごくうれしかったです。

日頃、保護者さまに、

「できたことではなく、やったことを認めて、ほめてあげてあげてくださいね」

とお伝えしているのですが、その大事さを、身をもって実感した日でした。


よく先生たちにも気をつけるよう伝えていることですが、

「できたこと」をほめることって多いです。

もちろん、成果を認めてあげることは大事だし、

そのために、オリンピックにはメダルがあるし、

大会には賞金があったり、いろんな賞状があったりします。

でも、できたことをほめてばかりいると、

それは子どもにとって、

「私はできることを評価する人間だ(=できないことは評価しない)」

「できることがすばらしい(=できないことはダメなことだ)

というメッセージになります。

そうすると、

子どもは何かをしたいとか、できるようになりたいではなく、

認めてもらうため、ほめてもらうためにがんばるようになります。

自分のなかから出てくるものではなく、

外からのものを求めて行動するようになってしまいます。

そうすると、何かをもらえないとやらないようになったり、できることしかやらないようになってしまうのですね。

そして、できないことはすぐあきらめたり、最初からいろんな理屈をつけてやらない子になっていってしまいます。

勉強をする上でも、スポーツをする上でも、芸術的な才能を磨いていく上でも、

今より成長していくには、

できないことをできるようにしていくこと、できるようになるまで続けることが大事ですが、

その際に、

「難しい」「できない」「やらない」

というだけでなく、

自分ができないのを見られたくない、悟られたくないので、

「興味ない」「面白くない」

というようになってしまいます。


家事をしていて、

「今日は掃除きれいにできてるね」

「今日の料理はおいしいね」

と言われるときっとイラッとくると思うのですが(笑)

「いつも掃除ありがとう」

「忙しいのに料理つくってくれてありがとうね」

と言われると、きっと、ちょっとうれしい気持ちや、あったかい気持ちになると思います。

同じように、

できたことではなく、やったことを認めて、ほめてあげる。


そして、さらにいうと、

パフォーマンスを発揮するには、

ポジティブな言葉とネガティブな言葉の比率は、

最低でも「3:1」(ここ、テストに出ます)ということもわかっているので、

どんな割合だろう? ということも意識し、

ネガティブな空気ではなく、ポジティブな空気のなかで、

不安ではなく、安心のなかで、

心配ではなく、信頼のなかで、

のびのびと学んでいってもらえたらと思います。

大変なこともいっぱいあったし、至らない点もたくさんだったけれど、

僕らも、初心を忘れず、

これからも、少しずつ、

子どもたちとそのご家族を想い、必要なものを備え、いい教育を届けていきたいなと思いました。

10年目もよろしくお願いいたします。

書いてあるものを見ればわかる

こんにちは。新留です。

今年の夏期講習も無事終わりました。

募集開始が遅かったにも関わらず、

1週間立たずにほとんどの講座が満席になり、キャンセル待ちでお申し込みくださる方もいたりと、本当にありがとうございました!

体力的に少しずつ受ける講座数を増やしていっている子が

「全部受けたかった!」

と言ってくれたり、

夏の機会に遠方から来てくださったりと、初めて参加してくれた子たちが、保護者さまに、

「ここなら入ってもいいで」

と言っているのを聞けたりとほっこりもさせていただきました(笑)

受験を控える6年生たちは朝から夜まで6時間、8時間勉強したり、終わった後にも質問するために残ったりと、本当によくがんばっていました。

一段階、二段階レベルアップしたなと感じる子たちも多く、うれしかったです。

先生たちも、疲れは感じながらも、子どもたちの反応でかなり元気をもらいました。

夏期講習の課題や復習だけでなく、問題集を5冊以上、10冊近く進めたりした子もいて、本当に頭が下がります。。。

ぜひ、がんばった子どもたちを褒めてあげて、自信にしてもらえたらと思います。

夏期講習が終わり、お盆休みに入る頃、目の前には10冊以上の問題集や添削の山が……提出してもらったあとは、こちらが応えていく番です(笑)

授業で会える時間、直接対話して学んでいける時間というのはそれほど多くないため、

子どもたちが技を磨き、上達し、力をつけていくためには、一人で練習する時間が必要です。

そして、技能を高めていくためには、

①目的を持って集中して練習し、

②フィードバックをもらい、

③それをもとに修正していく

ことが必要です。

「書くこととは、考えること」

とは『嫌われる勇気』や『幸せになる勇気』などの共著、『20歳の自分に受けさせたい文章講義』などの著書もあるライターの古賀史健さんの言葉ですが、フィードバックをもらうには、「書くこと」が大切。

書いて、考えた後があるから、今、どこにいるかがわかり、次への課題が見つかります。

子どもたちには、国語の記述問題だけでなく、本文への書き込み、設問分析、作文、算数の考え方のメモなど、書き方を吸収し、どんどん書いていってもらいたいなと思います。

子どもたちが、できるできないではなく、考えるよう、これからもたくさん書くようにしていきたいなと思ったこの夏でした。

ご参加いただいたみなさま本当にありがとうございました!

夏季休暇のお知らせ

ホームページをご覧いただきありがとうございます。

RAKUTO箕面校は、

8月8日(日)から8月16日(月)まで、お休みとなっております。

その間、お電話など通じず、

また、いただいたメールの返信なども原則として8月17日(火)以降となりますが、ご了承くださいますようお願い申しあげます。

なお、休み期間中でも、体験授業のお申し込みなどは可能となっております。

お問い合わせフォーム」よりお申し込みください。

いつもありがとうございます。

RAKUTO箕面校

 

地理がおもしろく感じるお年頃

以前、京都でのこと。

今では全国に10店舗・1スタジオを展開しており、テレビへの出演や雑誌への連載なども持つ「天狼院書店」店主の三浦崇典さんとお話ししていたときに、

「学校の勉強って社会に出てすごく役立つんですよね」という話になりました。

三浦さん「ほうほう、例えば?」

新留「例えば、僕って小学校のとき地理に全然興味が持てなくて、なんでこんなのやるんだろう? って思ってたんですよ」

新留「でも、実際に、箕面って場所に教室をつくって、箕面ってどんな場所なんだろう? どんな歴史があり、どんなものが有名で、どれぐらいの人がいて、人口がどう変化しているんだろう? って調べてみたり、街を歩いてみて、どんな人が住んでいるんだろう? 人がどんな風に流れているんだろう? ってのをやってって、少しずつ、町のこと、町の人たちを知っていったんですけど……これって、学校の地理でやっていることと同じなんですよね。地理ってマーケティングと同じだな〜って思うんですよ」

三浦さん「おーなるほどね!」

今でも覚えているぐらいのことなのですが、

小学校3年生ぐらいの時、先生に、

「野菜や果物がどこで作られているか調べてきてね」

という宿題が出されました。

そのとき、特産品という概念がなかったのか、先生の質問の意図がわからなかったのですが、

みんなの前で発表するとき、

「畑」

って答えました。。。

大恥をかきましたね。。。ええ。。。

苦すぎる思い出です。。。

そんな風に、社会、とくに地理に関して、まったくと言っていいほど興味がなかったのですが(歴史は人間心理や人間ドラマだな〜と思っていたので好きでした)、

大人になり、実際に教室を運営していくなかで、地理ってものすごくおもしろいし、役に立つものだなと感じるようになりました。

きちんと意図さえつかんでやれば、学校でやった勉強って決してムダではなく、しっかり社会に出て役立つ力につながっているのだと感じるようになりました。

「国語」という教科は読解力や、論理力、共感力、伝達力を育む教科だし、

「算数」はイメージ力を鍛え、論理力を育み、物事を勘ではなく数字で正確につかむ力につながります。

「理科」は世の中や人の仕組みを学ぶことができ、実験を通して仮説思考も育むことができ、

「社会」は「地理」を通して日本や世界のことを知るだけでなく、マーケティング思考を育み、「歴史」では人間の行動心理や成功や失敗のパターン、マネジメントや戦略的思考を身につけることができます。

勉強のための勉強は楽しくないかもしれませんし、ときに、必要悪として学ばなくてはいけないこともあるかもしれませんが、

社会に出てどう役立つか、社会に出たときに学んだことがどうつながっていくか、ということをわかっていれば、

ムダな勉強なんてほとんどないんだなということを大人になってから、どんどん知るようになりました。

資格や学歴も大事だし、まだまだ見られますが、

資格や学歴があるから就職ができるわけではないし、昇進できるわけでもないでしょう。

ましてや、独立して、うまくいくわけでもないでしょう。

知識や技術があっても、知られなければ、選ばれることもないと思います。

面接や就職で自分を選んでもらうこと、昇進すること、独立してうまくいくこと……

全部、誰かに知られて、選ばれる必要があって、それってマーケティングなのですよね。

「地理」という科目を学ぶことを通して、

日本って国がどんな国なのか、どんな風に変わっていっているのか、を知るだけでなく、

身の回りのことに興味を持ち、世の中が現状どうなっているのか、これからどうなっていくのか、そして、そこではどんなことが必要になってくるのか、というマーケティング的な思考も身につけてもらいたいなと思っています。

今回の夏期講習の「社会」は、「関東地方」がテーマ。

オリンピック開催でまだまだ揺れているところではありますが、

どうして、東京が日本の中心なのか? 地形に秘密があるのか?

地形や気候、人口の統計データやグラフ、歴史など、様々な角度から、関東地方についてジオラマをつくりながら学んでいきます。

地形と気候、交通網と人口や産業、

つながりがわかるからおもしろくなり、おもしろくなるから、もっと知りたい! となっていってもらえたらと思います。

「地理っておもしろいな!」

「もっと日本のことについて知りたい!」

この講座を通じて、子どもたちにそんな風に感じていってもらえたらなと思っています。

工作が大好きな子だけでなく、地理っておもしろいの? 役に立つの? と思っている子もぜひ、参加してみてくださいね。

興味がある方、ご縁がある方といっしょに学べることを楽しみにしています^ ^

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今年の夏期講習「ジオラマ地理」講座は、

8/10,11の15:20-18:30の2日間で開催いたします。

来週より募集開始いたします!

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数字に強くなるには?

こんにちは。

新留です。

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今年の夏期講習算数講座は、
7/30,31の12:40-14:50の2日間、
8/10,11の  9:30-11:40の2日間で開催いたします。
案内まで、もう少々お待ちくださいませ。
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「数字を語れないものは去れ」

これは孫正義さんの言葉なのだそう。

会議などで、

「ちょっと流れがよくない感じがするよね」とか、

「多分、こっちの方がいい気がするな〜」ということをよく言っている自分としては、ごめんなさいという感じなのですが(苦笑)

数字に強い子やちょっと弱いかなという子っています。

数字に強い子たちって、

例えば、ステップクラスでやるような文章題、

「3%の食塩水A360gと8%の食塩水B240gを混ぜると、何%の食塩水ができますか」
(同志社香里中2019年)

「2019年10月1日から消費税率が8%から10%になりました。本体価格が3583円の商品の販売価格は、消費税率が10%となることで何円値上がりしましたか」
(神戸女学院中2020年)

というような問題を見たときに、

「3%と8%を混ぜるんだから、3%と8%の間かな?」と考えたり(正解は5%)、

「2%上がるってことは3500×0.02で70円ぐらいかな?」と考えたり(正解は72円)、

そういう、正確ではないけれど、近い数字が瞬間的に計算できて、細かい数字を証明していくようなことができるんですよね。

逆に、数量感覚がない子や割合の感覚がない子だと、

「なぜ、そんな濃く(薄く)なると思ったの…!?」

「そんな値上がりするはずないやん…!? 暴動起きるで…!?」

というようなとんでもない数字を出してきたりします。

「この数字なんかヘンだ」

ということを感じられないのです。

京セラ創業者であり日本航空の名誉会長でもある稲盛和夫さんは、数字を見ているとき、

「おかしなところがあると、向こうから数字が目に飛び込んでくる」

「数字を見ていると、活動状況や実態や問題点が、映像のように次々と頭に浮かんできた」

とおっしゃられていますが、

数字に強い子や、算数のセンスのある子たちって、「数字が見える」のですね。

小さいときからたくさん計算プリントをやっていた子が必ずしも数字に強いわけではないとき、この「数量感覚」というものを身につける学び方をしていないことが多かったりします。

逆に、よくブロックで遊んでいた子や、お家が商売をやっている子、お金を好きな子などの方が、数字に強かったりします。

2014 年の Lisa K. Fazioらの研究によって、数字の大小をイメージできたり、どちらが多いか少ないか、大きいか小さいかがわかることと、算数(数学)の成績に関係があることがわかりました。

算数(数学) の得意な子は、数の大小をイメージできたり、計算を見た目で解くことができるのですね。

例えば、2つの分数を見たときにどちらが大きいか、床に散らばったボールやおはじきなどを見たときにどの色がいちばん多いのか、などがわかるのもそう。

キンダークラスやホップクラスで、ものを使った具体的な勉強をし、

おうちでも、

「時間はかかるかもしれませんが、ものを使った勉強をしてくださいね」

とお伝えしているのも、発達段階的な視点もありますが、「量感」や量のイメージを育むことが大事だからなのです。

身の回りに数字はあふれています。

それは車のナンバーだったり、お店に表記されている値段だったり、栄養成分表示だったり。

それらを使って計算ゲームをすれば、自然と数字の感覚を磨くこともできます。

ケンブリッジ大学の研究によると、お金の管理に役立つ習慣の多くは7歳までに決まるということも言われていますし、子どもが自分でお金を使ったり、貯めたりしながら、数字を身近に感じられる環境をつくってあげるのもいいですね。

今回の夏期講習では、この数字感覚を、実際にものを使いながら、体感で、分数や割合の勉強を通して身につけていってもらいます。

いろんな形の折り紙やモールを切り分けたり、分数カードを使ったゲームをしたり。

たくさんのゲームやクイズ、工作を通して、紙の上の勉強では身につかない、ちょっと苦手な子やつまずき始める子も多い分数や割合について学んでいきます。

これからステップクラスに上がっていく子や、ステップクラスに上がった子たちなどに最適な講座。

興味やご縁のある方といっしょに学べることを楽しみにしています^ ^

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今年の夏期講習算数講座は、
7/30,31の12:40-14:50の2日間、
8/10,11の   9:30-11:40の2日間で開催いたします。
案内まで、もう少々お待ちくださいませ。
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まだ6月なのになかなかむずかしい(笑)

リマインダーに追いかけられて…梅雨

先日のこと。

好きな経営者の方が「月に一度、氏神さまや縁のあった神社に感謝を伝えにいく」というのを聞きました。

家族の健康に感謝をするためということでしたが、毎月欠かさず続けていることにすごいなと思いました。

神社って木が多かったり、整然とした雰囲気があり、何だかいいですよね。

神社を参拝するのは好きで、

お気に入りの京都の下鴨神社には初詣や京都に行く機会があったら、そのつど足を伸ばしたり、

東京に行ったときは明治神宮に行ったりと、有名な神社などには参拝したりしていたのですが、

「そういえば、2014年にいまの場所に教室を移したけれど、一度も地元の神社に参拝したことがないな……」

ということに気づきました。

そして、

なんだかそれって、好きなひとや権力のあるひとには積極的に関わったり媚びていくのに、

いちばん近くにいる家族や社員さんには感謝を伝えないみたいな感じだな……イヤなひとすぎる……と思いました(笑)

ということで、

ちょうど話を聞いたその日が月曜日でお休みだったということもあり、教室のある場所の氏神さまを調べ行くことに。

どうやら、「八幡太神社」というところのよう。

しかも、RAKUTOに通ってくれている子も多い小学校の側でした。

そして、もうひとつ、「阿比太神社」というのもわりと近くにあり、保護者さまからもちらほら名前を聞くことがあったので、せっかくだからと、両方参拝してみることに。

行ってみると、小さいけれど、きれいで、とても気持ちのいい場所。

この夏で10年目を迎える遅すぎるタイミングではありますが、無事にご挨拶することができました。

はじめましてですみません、、、という気持ちもありつつ、、、

そして、忘れないように、スマホの「リマインダー」というアプリに毎月やることとして登録しました。

これで大丈夫…なはず。

さて、

このところ、子どもたちの時間割の作成の相談を受けることが増えてきています。

「中学受験をする」

という場合、巷にあふれる、早くやらないと間に合いませんよと煽るような、焦らせるような情報に振り回される必要はありませんが、

目標に向けて「努力することが当たり前」にはしていきたいところです。

その際に大切なことは「意志の力」に頼らないこと。

「今年こそダイエットする」

という決意は残念ながらほとんど不発に終わるように、

「意志」や「やる気」というのは信用しないようがいいです。

それは、脳というのは、

「意志の力がいる」=「めんどくさい」→「やらない」「後回しにしよう」

となるから。

ダイエットを成功させたかったら、パーソナルトレーナーを雇い、毎週水曜日の11時から30分上半身、金曜日の11時から30分下半身など、

「やることが決まっていて」

「いっしょにするひとがいて」

「先に3ヶ月分前払いしてやらなかったらもったいない気がする」

など、

「コミットメント」や「周囲の目」があったりすると成功確率が上がるように、

小学校の「時間割」のように、流れ、ルーティンを決めておくといいですね。

その際、「処理能力」を考慮することもポイントです。

処理能力はぐっすり寝て、たくさん栄養を取ったら充電されますが、起きているとスマートフォンの充電のようにどんどんなくなっていきます。

大事なことは充電されている朝にしたり、

帰ってきたらまず栄養(たんぱく質、ビタミンC、Bなど)を補充したり、

少し目を閉じて見たり、お笑い動画を見てリラックスしたり……

しっかり充電をしてから、やるべきことをやっていってもらえたらと思います。

子どもたちが自分の目標に向けて、

意志力に頼らず、やるべきことをやれるよう、行動力がアップしていくよう練習しているのを見守る日々です。

自分のリマインダーを見たら今日やること「30」など見えて心が折れそうになりましたが。。。

力について勉強中!

きびしいことを言いました

こんにちは。

新留です。

高学年の国語の授業でのこと。

少しきびしい言葉を子どもたちに言いました。

「ちょっとやり方雑になってない?」

その日は抜き打ちで入試問題を1題解き、その場で答え合わせをしていたのですが、

答えの解説をするたびに、

「合ってた! イェーイ!」

「外れた〜〜〜」

「先生、この問題何点!?」

と答えが合っているか、何点なのかばかりを気にしているのです。

過程や中身のことは全然考えず、こちらがなぜその答えになるのかを聞いているとき、解説しているときも、

他の子が合っているか、自分は何点なのか、ばかりを気にしています。

いまの時期に実際に出題された問題をできるのがうれしいことはわかります。

実際、そのテストでも得点率が8割、9割の子もいて、

いい点を取れて他の子に自慢したい気持ちや、マウントを取りたい気持ちもわかります。

でも、あくまで今やっていることは、

どんな学校の問題でも9割取れるような、

そして、中学受験だけでなく、高校受験、大学受験、社会人になっても役に立つ揺るがない語彙力や読解力、読む技術を身につけるという「目的」があってやっている「練習」であり、

はっきり言って、いまの点数はどうでもいいのですね。

点数という結果よりも、その点数に至った過程、中身の方が圧倒的に大事。

語彙を増やし、

いつも通りのやり方で読み、

テーマや主張を押さえ、

段落や構成を意識し、

すべての問題や選択肢において、

なぜ、その答えなのか、

なぜ、この選択肢が正解なのか、

他の選択肢はどうちがうのか、どう変えれば正解なのかが言えて、

記述は答えるべきことに答えられ、充分な解答をつくる。

少なくとも部分点だけは確実に取りにいく。

その結果、満点をとれて初めて喜んでいいのですね。

いま8割取れたら良いぐらいの問題を選んだとはいえ、その出来で満足してもらっては困るのです。

ましてや、それが根拠のないまぐれ当たりだっとしたら喜んでてはいけません。

9割取れていた子たちにも、

「そんないい加減なやり方じゃ成績は安定しないし、いつか伸び悩むよ」

ときびしい言葉を言いました。

そして、出来がよくなかった子も、普段やっている通りのやり方ではないやり方をやっていたり、やり方が雑だったりしたら、そもそも点数以前の問題だとも。

不安やストレスを感じていたりで、うまくいったテストの点数に喜ぶのもわかります。

逆に、

いまいち出来がよくなく、残り時間を考えて不安になり、

地に足がつかず、いつもやっているやり方を忘れ、今までできたこともできなくなる子もいます。

でも、どちらも、いい状態ではないのですね。

やり方が雑だと、いくら量をやっても効果は薄いし、むしろ、変なクセがついたりと害になることさえあります。

たまたま結果は良かったかもしれないけれども、子どもたちに身につけてもらいたいのは、もっと上の力と技術なのですよね。

最初は「楽しさ」から入ることが大切ですが、

その次の段階では「技術」を身につけていくので、目的や目標を持って練習をしないといけません。

その際は、考えてやらなくてはいけないので大変だし、

少し上のことをやるので困難なこともあるし、

修整のための否定的なフィードバックを受けることもあるので、落ち込みやすくもなります。

そして、完全を目指せば目指すほど、できないことをできるようになるまで繰り返さなくてはいけないのでめんどくさいです(笑)

でも、まだまだこれからだし、まだまだこんなものではないはず。

最終学年、

「スラムダンク」で安西先生が将来を期待していた谷沢くんに才能を開花させるためきっちりとした基礎を身につけさせたように、

きちんと先を見据えて、やっていきたいなと思っています。

基本はゆるっとしているし、あんなにお腹は出ていないし、ホワイトヘアードでもないですが( ̄▽ ̄)

生徒に結婚をすすめられる男

こんにちは。

新留です。

つい昨日のこと。

高学年クラスのテスト終わりの切り替えの時間中、

子どもたちから、

「先生〜めっちゃストレスたまる〜! 学校の先生が理不尽すぎる!」

「なんか勉強に集中できない〜どうしたらいい?」

と質問されました。

休憩時間が先生の都合で毎回ほとんどなくなってしまっているのに、それを指摘したら〇〇くんがと他人のせいにするなど……子どもたちも大人顔負けで大変ですね(笑)

悩みごとや気になることがあったらなかなか集中することもできないし、

冷静にいまは何をしたらいいのかと優先順位をつけることもできず、勉強を思った通りスムーズに進めることができません。

大人とちがって、

「ちょっとストレスがたまってるからカフェでケーキでも食べちゃおう!」とか、

「がんばったご褒美にマッサージでも行っちゃおう!」ということもできないので、

大人側が観察して、ちょっと様子がおかしいなと思ったら聞いてあげたり、対処してあげたりすることも必要だったりします。

どうもうまくいかないな……というときって、自分では気づいていないけれど、かなり充電がなくなっているのですね。

毎日、スマホを充電するように、体だけでなく、心のメンテナンスも必要です。

そして、その方法って、人によって様々です。

僕も、つい先日、平日ショッピングモールが開くようになったことで「いつぶりだろう?」というくらいひさしぶりに好きな場所に買い物に行ったのですが、

わずか1時間ほどの滞在だったにも関わらず、

「すごい心が豊かな気分になった……!!」

と感じられるくらい、心がすっきりし、満たされて、手には大きな紙袋が2つありました。

(本屋さんと茅乃舎さんは心を豊かにしてくれます)

僕にとっては、海を見ることや、きれいなものを見て買い物することが充電方法だったりするのですね。

ストレスの解消方法は様々で、

自分では気づいていないけど、ストレスはたまっていたりするので自分なりの解消方法を見つけておくって大事です。

子どもたちには「充分な睡眠」(5〜12歳だと理想は10時間、最低でも8時間)をとるようには常に言っていますが、その他には、歩くといいよという話をしました。

街中だと効果はそれほどないのですが、自然のなかを歩くと、充電されます。

以前、受験生のお母さまが、

「受験勉強が始まってから運動不足になるし、ストレスもたまるし、体力つけるためにも娘といっしょに毎日散歩するようにしたらコミュニケーションの時間にもなってすごくよかった」

とおっしゃっていましたが、すごくいい方法だなと思います。

歩いているときって後ろ向きになるのが難しいのですよね。

万歩計などつけて歩くと、その数字もまたゲーム感覚でおもしろかったりするのでいいですね。

受験生になったりでやることは多いけれど、たまった体や心のメンテナンスをする機会は少なくなっていく、

特にこのコロナの状況では外に出る機会や、旅行などに行ける機会は少なくなっているという、なかなかしんどい状況ですが、ストレスを解消する、自分を充電するための自分なりの形を見つけてもらえればなと思います。

その後、さらに6年生の女の子から質問が。

👩「先生って悩みとかないの?」

👨「うーん……特にないかも……」

👩「えっ、ほんとに!?」

👨「もちろん、考えることや、やることは毎日たくさんあるけど悩みってのはないかも〜」

👩「ないの!? じゃあ。考えなくちゃいけないことがあるときはどうするの?」

👨「仕事終わりに1時間くらい歩いて帰るかな〜。そしたら大体解決しているしスッキリしてるよね」

👩「先生、早く結婚した方がいいよ……学校の先生紹介するよ……」

と言われました。

なぜ……?

悩みそうです。

映画館のインスタ女子

こんばんは。

新留です。

緊急事態宣言が出たことにより映画館で映画を見れなくなって久しいですが、コロナで生活習慣が変わる以前は、1週間に1本は映画館で映画をみる生活をしていました。

映画館で映画をみる醍醐味は、2時間などのまとまった時間を目の前の映画だけに没頭できるということ(これって、忙しい今ではすごく贅沢な時間だなと思っています)や、

ポップコーンだったり、ポップコーンだったりしますが、

集中して見たいというのもあり、レイトショーだったりで混む時間帯を避けたり、

少し人気が落ち着いてから見に行ったり、

前に集団で見にきてワチャワチャするようなひとがいると困るので席を考えたりと、いろんな対策をして見にいくようにしていました。

ところが、あるとき、

事前に予約サイトを確認し、空いているなと思って見に行ってみると、直前に映画を見ることを決めたひとが多いのか、思いのほかお客さんが入っていて(と言っても埋まっているのは30〜40%ほどですが)、2つ席を空けた並びに、若い女性が2人並んで座ってきたことがありました。

ギリギリに入ってきたり、来るときも騒がしかったりで嫌だな〜という感じはしていたのですが、予感は的中。

TOHOシネマズだと、上映前に予告編だけでなく、ドラえもんのコロナ対策の案内が出たり、映画泥棒のムービーが流れたりしますが、

NO TALKING

NO KICKING

などのときも、全然スクリーンを見ていなく、横を向いて話しています。そして、声もでかい。

映画中も、好きな俳優さんがいるのか、その俳優さんが出てきたらキャー! と言ったり、その俳優さんのことを調べているのかまではわかりませんが、スマホをつけ、インスタを開いたりしています。

映画館でスマホの光って目立つのですよね。

せっかくの没頭する時間なのに……と、何度も集中が切れてしまいました。

終わった後、映画自体はおもしろかったのに、どこかモヤっとした気持ちを抱えたまま映画館を出たのですが、

なんで映画館で話をするのかな……

そもそもコロナのこともあるし、話をするってどういうこと……

上映前にもあんなに案内が出ているのに……

と考えていて、ふと、思いました。

「あの子たち、まさかだけど、映画館で話をしたらいけないってことを知らない?」

そうでない可能性ももちろんあり、ただのマナーの悪い子たちの可能性もありますが、

予告編のときなども前を見ていないし、それをいけないことなんだよと注意してくれる大人がいなかったりで、そもそも、それがいけないことだとわかっていない可能性もあるなと思ったのです。

ショッピングモールやひとの集まる場所などで、子育てに疲れた感じのあるお母さんたちが、小さい子に、

「こら、ダメでしょ!」

「なんべん言ったらわかるの!」

と怒鳴っているのを見かけることがありますが、

あれって、ダメって言われているし怒られているけれど、

「じゃあ、どうしたらいいのか」がわかっていないこと、伝わっていないことって少なくないのですね。

それと同じような状況なのかもしれないと思いました。

映画館で話をしたり、スマホをいじっている女の子たちも、ひょっとして、そういう、「どうすればいいのかわかっていない」可能性もあるのではないかと思い、ただイライラしていたのが、ちょっと納得する部分がありました。

以前、東洋思想研究家の田口佳史さんが、

「少しでも社会を健全によくして、次の世代に送るのが大人の責任」

「日本の教育には3つあって、1番が家庭教育、2番が地域教育、3番が学校教育。教育の3者をもう1回再興するのが、いま非常に重要」

「正しいという字は“この線で止まれ”ということ。線というものがないと人間はどこで止まっていいかわからない」

とおっしゃっていました。

普段、すばらしい才能と力を持っている子たちと関わらせていただいていますが、

才能だけで正しい努力をしないとせっかくの力も開花しないし、

せっかく力があっても、そこに人間性や人間的な魅力が伴っていないと、応援されないし、人の恨みをかって足をすくわれることもあります。

すばらしい才能を持った子どもたちの成長と教育に関わっているものとして、きちんと「線引き」をしてあげられる存在でないといけないなと改めて思った出来事でした。

やる気より「その気」

こんにちは。新留です。

先日の保護者さまとの面談でのこと。

少し前までは、

「やる気が出ない〜」

「めんどくさい〜」

とよく言っていた子なのですが最近はすごくいい感じで、表情も明るく、波に乗れているなと感じていたので、

保護者さまと「いい感じですね」と話していると、

この頃は自分から机に向かい、毎日2時間は勉強をしているとのこと。

いい意味で基準が上がり、自分にきびしくなってきているようでした。

「先生にやる気なんてなくて、やっているうちに出てくるものって言われた〜」

と家で言っていたらしく、

実際にやってみて、

「ほんとやったわ」

とお母さまに伝えていたそう。

授業中、勉強以外の話をすることもありますが、言ったことを素直に聞いてくれ、やって実感してくれたんだなとうれしくなりました^ ^

何かをやりたいと思っても、その日の体調や気分ってあります。

好きなことでも、やりたくない日や気分が乗らない日もあるんですよね。

僕もよーくあります(笑)

でも、どこの中学校に行きたい、どこでこんなことをしたいってなったとき、

レベルの高いところや人気のあるところに行こうと思うと、それだけ競争率も高く、まわりのレベルが高くなり、求められることが多くなります。

その中で選ばれるためには、必然的にやらなくてはいけないことも増えていきます。

どうやって、いろんな波がある中でも、やり続けられるかが大切なんですよね。

もちろん、受験が誰かが決めたからではなく、「自分ごと」であることは大前提。

自分で選んだものじゃないと、持続的なやりたいなんて気持ちにはなりません。

でも、自分で選んだものでも、やっぱり波はあるもの。

その際、

難しいことほど、やることを具体的に「いつ」「どこで」やるか決めることが大切で、

簡単なことは、なぜそれをやるのか、やった先にどんな報酬があるのかを考えるとよかったりします。

そして、努力を継続するとき、ドーパミンが鍵を握りますが、うまく働いてもらうためには、やる気ではなく「その気」、

僕はあそこに行くんだ、という思い込み、あそこに行く人だったら今こうするよね、という自覚や覚悟も大切だったりします。

ひとつ大きな波を乗り越えて、レベルが一段階上がった感じがある子たち、これからの成長がまた楽しみです。

僕自身、行動力がない方で、よく先生に「行動しな変わらないよ〜」と言われていたので、その子の行動力を見習わないとです(笑)