原点を思い出す

こんにちは。

新留です。

 

先日のこと。

幼稚園のときから教室に通ってくれていて、

もう生まれてから半分くらいの期間、

成長を見ている子の保護者さまとの面談にて、

 

「もうね、あの子にとって、居場所になっているんですよね」

 

ということを言われました。

 

そのときは、

「そっか〜うれしいな〜」

と喜んでいたくらいだったのですが、

その余韻が続いていて、今でも幸せな気持ちを感じています。

 

そんな折、

ある方から、

 

「原点を、始まりの気持ちを思い出すことが大切」

 

というメッセージをいただきました。

そこで改めて思い出したのが、

自分にとって塾は「居場所」であり、

子どもたちにとってのそんな場所を作りたい。

20代のとき、中2の男の子が家族関係に悩んでいてグレていたのが(塾のトイレでタバコを吸っていた、、、苦笑)

話を聞いたり、

お母さんはきっとこう思ってるよと伝えたり、

どうしたらいいか考えたりした結果、

家族の関係が改善し、

学校にきちんと通い始め、

元々、頭のいい子だったのだけど、ぐんぐんと成績を伸ばし、

挫折して行っていなかった野球部にも戻り、真剣に取り組み始め、

上を目指したいとまでなっていってくれたことを見て、

こんな風に「子どもが幸せになる教育」をしていきたいと、

教室を作る際に思い描き、

伝え続けていたことでした。

 

目の前のやることに追われていると、

大事な足元をおろそかにしてしまいそうになるし、

未来ばかりを見ていると、

数字にとらわれてしまいそうになります。

 

でも、本当に大切なのは、

自分がどうありたいかだし、

どうしていきたいかだし、

そこには、きっと原点があります。

 

すごく大切な気持ちを思い出し、

これからもその気持ちを大事にしたいし、

たくさんの人に伝えていけたらなと思いました^^

「やってるのに、なんで伸びないの?」を解消するチェックリスト

こんにちは。

新留です。

「うちの子、やってはいると思うのですが、成績が上がらないんです…」

違う塾に通っていたり、小さい時からコツコツといろんなことをやられていて体験授業に来られた方から、そんな声を聞くことがあります。

実はこれ、よくあることです。

「GRIT」(やり抜く力)研究の第一人者、アンジェラ・ダックワースさんが、

 「才能×努力=スキル」

 「スキル×努力=達成」

という方程式を示していましたが、

この努力の部分というのは、

「努力の質」と「努力の量」に分解でき、

この「質」の部分が良くない(その子に合っていない、脳の構造的に合っていない)と、

子どもは「やっているけど伸びない」。

子どもは「やっているつもりで満足してしまう」。

ということになってしまいます。

残念ながら、「何をやるか」はたくさんあるし、やらせても、

脳科学的に、心理学的に、「どうやったらいいのか」、

逆に、どうやっても(ほとんど)意味がないのか、むしろ有害なのかを勉強していたり、研究しているところって少ないのだなという風に感じています。

でも、やり方が間違っていると、努力が成果に結びつかない。


すると、子ども自身も「自分はできないんだ」と思い込んでしまう…。

だから、RAKUTOに通う子どもたちには、

「正しい努力のしかた」を身につけてもらいたいなと思っています。

それらを保護者さま向けの毎月のコラムや、メルマガなどでお伝えしているのですが、今回は、

2021年の5月に保護者さま向けのコラムに書いたものですが、ブログでも公開してみたいと思います。

(いま11個を挙げると違うものになると思いますが、いまでも変ではないなと思います)

やり方次第で、かける時間は少なくなり、出る効果は大きくなります。

家でのやり方がどうか、チェックする際に参考にしてくださいね。

✔︎ 寝ているか? 栄養は十分か?

 寝ないとせっかく覚えたものも定着しないし、ワーキングメモリも充電できません。また、食べているけれど、学習に必要な栄養は足りていないということも多いです。まずは9時間(最低でも8時間)の睡眠、「体重×1グラム以上のたんぱく質」、十分なビタミンやミネラルなどをクリアしているかチェックしてみてくださいね。

✔︎ 準備して始めているか?

 5W1Hを決めて、ルーティンにしていきましょう。「いつ(体質的に朝か夜どちらがやりやすいか)」、「どこで(部屋や机の上は片づいているか、視界にノイズはないか)」、「誰が(自分でやることを選んでいるか)」、「何を(やることを1つに決めているか)」、「なぜ(目的は何か)」、「どのように(タイマーを使っているか)」を考えてやることは大事です・

✔︎ テストしているか?

 テストは最高の学習ツールです。力がついたからテストをするのではなく、テストをするから力がつきます。理想のインプットとアウトプットのバランスは「1:2」。「テスト→勉強→確認テスト」の順でやっていってくださいね。

 そして、「見える化」をするためにも、一部でも、途中まででもいいので、必ず答えは書きましょう。書いたものを見ないと分析やフィードバック、次回への改善ができません

✔︎ 分けているか?

 「わからない」というとき、大体は自分の中で完全にわからないものと思い込み、思考は停止し、手は止まっています。でも、一部だけならわかる、途中までならわかっている、という子も多いです。まずはわかるところまで行ってみることが大事。問題文、設問文などを分けてみましょう。「分けるとわかる」のです。授業中、読むとき、考えるときは「必ず線を引くこと」と言っているのに、線を引いていないとき、本当に多いのですが、まずは、本文や問題文を「正確に理解すること」からです。

✔︎ マネしているか?

 ステップクラス以降は、宿題を出すときにやり方などを指定しています。宿題は授業でやった正しいやり方、考え方を練習し、定着させるものだからです。うまい人のやり方をマネするクセ、いいところを素直に吸収するクセを今から身につけておきましょう。

✔︎ 覚えているか?

 先ほどのマネに通じるものがありますが、授業などで理解して、「わかった」と思ったものは、その後、「覚えて」、使える知識とし、できるパターンを増やしていくことは大事です。

計算ゲームのジャマイカなどでも、どんどん強くなる子は、将棋の感想戦のように、「こういう考え方もできるよね」と言ったとき、よく聞いていて、「そうか〜なるほど!」と言って、パターンを覚え、取り入れていきます。逆に、伸びない子は、ずっと同じやり方をし、他の子のやり方や考え方などを聞いていません(笑)

 復習とは、ノートなどを見て、「思い出し」、「覚え直し」、「次回できるように」していくためのものです。

 最初はできないのが当たり前です。ステップクラス以降は、宿題をしっかりと、やり方を守ってやっていきましょう。

✔︎ 言葉を増やしているか?

 語彙力は理解し、考えるためのベースです。読めない、わからないというとき、語彙レベルでつまずいていることも多いです。知らない言葉や、簡単に、具体的に自分で説明できない言葉は調べるクセをつけましょう。そして、その際、いっしょに類義語と対義語をチェックし、意識的に増やしていくようにしましょう。「ふくしま式 本当の語彙力が身につく問題集」などおすすめです。

✔︎ 具体的に学んでいるか?

 中学年〜高学年になるまでは、理解するためにも、いかに具体的なものを使って学ぶかが大事です。また、どちらが大きいか小さいかがわかったり、数の大小がイメージできたりすることと、算数や数学の成績には関係があることがわかっていますが、それらは低学年での学習が肝になってきます。計算も、数が小さいときは具体的なものを使ったりするといいですね。自分でお金を使ったり、貯めたりするのも生きた学習です。

✔︎ 質問しているか?

 指示ではなく、質問することで考える力が鍛えられます。

論理力を鍛えるためには3つの軸を理解し、質問する際に活用すると有効です。

①具体と抽象を行き来する質問

「要するにどういうこと? 簡単にいうと?」

「例えば?」

②因果関係を考える質問

「なんで?」

「どうなると思う?」

③対比関係を考える質問

「2つに分けたらどう分かれる?」

「何と何を比べてる?」

慣れるまでは練習が必要ですが、ぜひ、質問力を鍛えていってくださいね。

✔︎ 説明しているか?

 「わかった?」と言っても「わかった」か「わからない」としか返ってきません(圧のある聞き方だと、きっと、わかっていなくても「わかった」になるでしょう笑)「わかった?」と聞くのではなく、「どういう順番でするんだっけ?」と聞いてみてください。手順を自分で説明できるのなら、わかっているんだなとチェックできます。

✔︎ 続けているか?

 やり方が合っているなら、あとは成果が見えるようになるまで続けるだけです。「できない」のではなく、「できるようになるまで続けていない」だけ。ぜひ、あきらめず、ゆっくりでもいいので続けてくださいね。

今回は、2021年の5月に保護者さま向けに書いたコラムの「11のチェックリスト」を挙げてみました。

ぜひ、活用し、子どもたちがどんどん自分の可能性と成長に気づいていってくれますように^^

なぜ国語が苦手だと、他の教科もうまくいかないのか?

今すぐ家庭でできる「国語力の育て方」3つのステップ

 

「うちの子、計算は得意だけど文章題になるとダメで…」

「理科や社会が「なんとなく」しか、わからっていないみたい…」

「国語って、何をどう教えればいいのか正直わからない」

 

そんなふうに思ったことはありませんか?

実はそれ、すべて「国語力」の問題かもしれません。

 

 

「一に国語、二に国語、三、四がなくて五に算数、あとは十以下」

 

これは数学者の藤原正彦さんの言葉で、

学力の土台が「国語」であることを示しています。

 

これには完全に同じ意見で、

RAKUTO箕面校でも、すべての学びの土台となる「国語力」を一番重視し、取り組んでいます。


そこで今回は、子どもたちの「学ぶ力」を伸ばすための、国語力の育て方について書いてみますね。

 

■ 国語が弱いと、どうなる?

 

「文章題が解けない」

「理科・社会の意味が入ってこない」

 

これは単にその教科が苦手なのではなく、「読解力」が足りていないことが原因です。

つまり、

「読んでも意味がとれていない」

「書かれていることがどういうことかわかっていない」

「聞かれていることがわからない」という状態。


そんな時、国語を伸ばすことで、他教科の理解度も大きく変わってきます。

 

■ 国語は「なんとなく」で終わらせない

 

日本語だと、「なんとなく」読めてしまったり、

漢字が読めれば文章も「なんとなく」読めたような気がしてしまうからこそ、

国語は「わかった気」になりやすい、気をつけなければいけない教科でもあります。

 

でも、本当に必要なのは、「書いてあることを正確に理解できる力」、「自分の言葉で言い換えられる力」です。

そして、これらは、正しい練習を積み重ねることで、誰でも育てることができます。

 

 

■ 国語力を育てる3つのステップ

 

RAKUTOでは、子どもの発達段階に応じて、以下の3ステップで国語力を育てています。

 

【ステップ①】語彙力をつける(キンダー、ホップ期〜ジャンプ期)

知らない言葉が多すぎると、文章の意味はつかめません。

まずは、「言葉を増やすこと」から。

キンダー期には「絵やストーリーで」、ホップ期には「その分野のものを一気に」など、時期により学び方は変わりますが、

どの時期にも大切なのが、「語彙力をつける」こと。

日常から意識的につけていきましょう。

 

✅ 具体的な方法:

  • 絵や漫画で覚える「語彙本」を常備しておいて見るクセをつける
  • 言葉づかいの違和感に気づいたら、家庭でも丁寧に伝えたり、一緒に調べたりする
  • 「下村式」などで視覚・聴覚・体感覚を使って漢字を覚える

「言葉に敏感になる」ことが、国語を育てる第一歩です。

 

【ステップ②】要約力をつける(ステップ期〜)

文の骨格(主語と述語)を見抜き、

「要するに、何が言いたいのか?」をつかむ練習をします。

これは読解力だけでなく、算数(の文章題)・英語・論理的思考にも直結する重要な力です。

 

✅ ポイント:

  • 自分の言葉で言い換える練習をする
  • しっかりと書いて確認する
  • 指示語や接続詞などもごまかさず、正確につかむ

 

 

 

【ステップ③】速読力をつける(ジャンプ期〜)

高学年になると、全体の構造をつかんだ読み方や、流れを意識した論理的な読解、比較、要点の整理ができるようになってきます。

ここで鍛えたいのが、速く、正確に読む力=速読力です。

一文一文を正確に読むだけでなく、全体を理解する力や段落を意識して読む力もつけていきたいですね。

速読が身につくと、「情報処理力」も「読解スピード」も、そして、「解く力」も段違いになります。

速読は学習の3つの武器の1つだと思っていますが、「できるかどうかで人生が変わるスキル」です。

 

■ 国語力は「一生モノの武器」になる

国語ができるようになると、勉強が「わかる」「楽しい」「もっと知りたい」に変わっていきます。

そして、「読む力」「考える力」「まとめる力」は、中学、高校、大学、そして、社会に出てもずっと使えるもの。

だから、RAKUTOでは、国語を「いちばん大事な教科」、「すべての教科の土台となるもの」として教えています。

ぜひ、お家でも意識して鍛えていってくださいね^^

 

■ 体験授業も受付中です!

RAKUTO箕面校では、

小学生が「学ぶ楽しさ」と「学ぶ力」を育てる体験授業を開催中です。

国語が苦手な子も、得意な子も、ぜひ一度体験してみてくださいね。

 

👉 体験授業のお申し込みはこちらからから↓

https://forms.gle/F4cjLVzkEtppiJaM7

👉ご質問や最新の残席状況を聞きたいなどございましたら、LINEでもお気軽にお問い合わせくださいませ

https://lin.ee/m8t8QpX

 

ではでは、また。

新留

自分でやる子になるために大事な3つのこと

新型コロナウイルスの影響で学校が休校になったり、習い事もお休みになったりと、どうにも心が落ち着かない日が続きますね。

 

箕面校ではその期間、医療に従事している方やひとりで子育てをされている方、共働きなどお仕事を休めない方などに向けて、学童のように教室を開放しているのですが、

 

この期間を、「自分で」「目的を決めて」「集中して短い時間で」勉強できるようになる時間にしてもらいたいなと、遊ぶだけでなく、自学をできるようになるための練習をしています。

 

やってみると、時間中、一言も話さずに、1日で1冊問題集を終わらせる子もいたりなど、なかなかいい感じの子たちが出ているので、そこでやっていることを書いてみたいと思います。

 

よかったら、お家で子どもが自分でやる子になる練習期間と決めてやってみてくださいね。

 

①    安全な空間をつくる

 

物事を自分からやろうとする力、自発性は安全な空間のなかで育まれます。

危険な環境、不安を感じる環境では育たないのですね。

 

新型コロナウイルスの感染が拡大していますが、ストレスというものもウイルスのように感染します。

心理学者のウィリアム・スティクスルード(William R. Stixrud)は「不安は伝染する」といいます。

 

想像してみると分かりますが、「落ち着いて!」って怒りながら言っている人が近くにいたら落ち着けないですよね(笑)

不安を感じている人のそばにいて、安心できるわけがないのです。

 

そんな風に、大人が感じている感情が子どもに大きく影響を与えます。

まわりにいる大人が、心理的に落ち着いている状態であることが大事です。

 

「いま自分が心理的に不安を感じているな」

「何だか心が疲れているな」

 

というときは、まずは深呼吸をしてみたり、ヨガや運動をしてみたり、仮眠をとれるようであればとってみたり、お笑いの動画を見てみたり、猫の動画を見てみたり……、

ため込みやすい人はカウンセリングなどを利用してもいいですね。

まずは自分の心を整える対処をしてみてください。それから、子どもの方に目を向けてください。

 

②    子どもにやることを決めさせる

 

朝、子どもたちが教室に来たとき、まずは、宿題などの課題としてやらなくちゃいけないものや、いまやっている問題集、やりたいことなど、持ってきたものを全部机の上に出してもらっています。

 

そして、

 

「先に遊びと勉強どっちがしたい?」

 

「じゃあ、まず、10:00〜10:50はみんなで勉強する時間にしようか」

 

「先にやらなくちゃいけないものやっちゃうか、あとでやるか、どっちがいい?」

 

と子どもたちに考えてもらい、

 

「ホワイトボードに書き出し、やることの見える化」

 

をしています。

 

そして、「じゃあ、先生は〜をする時間にするね」と、先生もみんなといっしょに課題をやる時間にし、同じ空間で、静かに課題に集中する時間にしています。

 

タイマーで「時間の見える化」もして、その時間は集中する時間に。

 

1年生の子たちも50分間一言もしゃべらないで座ってやってたりと大したものだなと感心します。

 

お家でやる場合、いつも通り学校の時間割に合わせるか、付箋にやることを書き出して、並び替えてスケジュールを決めていくのもいいですね。

 

③    遊びと運動を忘れない

 

座ってずっと何かをしているのは疲れます。

 

子どもだとなおさらです。低学年の子で30分もできたら大したものでしょう。

 

なので、タイマーが鳴ったら、「さあ休憩するよー!」とみんなで遊んだりすることに移ります。このときも時間を決めて。

 

(そう言っても、「あと、もうちょっとだから先にやっちゃう」という子も多いですが)

 

「これやろう〜」とカードゲームやボードゲームを持ってくる子や、本を読む子、持ってきたおやつを食べたりする子など様々ですが、このときは思いきり遊んでしまってください。

 

その時間でワーキングメモリが回復したりと、また集中できるようになっていきます。

 

また、子どもは遊びを通して創造力を育むだけでなく、様々なスキルを学びます。

グーグル創業者のラリー・ペイジやセルゲイ・ブリン、アマゾン創業者のジェフ・ベゾス、

日本でも将棋の藤井聡太くんなどが遊びを通じて学ぶモンテッソーリ教育を受けたことは有名ですが、

遊びから、子どもたちは自発性や自律性、手先の器用さや空間的知能なども身につけていくのですね。

世界大学ランキングで2019年まで7年連続1位のMIT(マサチューセッツ工科大学)なども、学生たちの高度なイタズラの伝統で有名ですね。

(「MIT イタズラ」で検索してみてください。クリエイティブなイタズラの数々に感動します)

 

大事なのはメリハリをつけてやること。

勉強するときはして、遊ぶときは遊んで、寝るときは寝る。

 

普段、マルチタスクの癖がついてしまっているという子は、この時間に、一度にひとつのことに集中し、やりきってしまう力をつける習慣をつけてみてくださいね。

 

ではでは、また。